やましたさんちの玉手箱
サーヤの記事
連載
01 紫外線(日光)アレルギー発症!?
02 ステロイド薬とは何か?そして転院へ…
03 光線過敏検査ってこんな検査
04 肌も血液検査結果も大変なことになった!
05 一番怖いのは「脱ステロイド リバウンド現象」
06 副腎皮質ホルモンに良いサプリメントとは?
07 治療中の肌の変移(恥ずかし写真画像付)
08 プロトピック軟膏とステロイド薬の違い
09 アレルギー体質はしておこう パッチテスト
10 アレルギー専門皮膚科がすすめるスキンケア商品
11 UVカットの日傘は選び方に注意!
12 UVカットのマスクと帽子で完全防護!
13 肌治療の中間報告とピーリングリフレッシュ
14 日焼け止めクリームで勘違いしがちなこと
15 窓からの紫外線をフィルムとクリームでブロック
16 意外と役立つ!紫外線チェッカーの面白い実験

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アレルギー奮闘日記

14 日焼け止めクリームで勘違いしがちなこと

前回の記事からしばらくご無沙汰しちゃいました。
…いや、冬に入ってこの「アレルギー奮闘日記」を見に来る人が激減したからしばらくお休みしちゃっていいかなとか思ったなんてそんな。
…でも4月になって紫外線が強まる季節になると、急にアクセス数が増えてきて何か書かねばとか思ったりなんてそんな。

ごほん。ともかく。
しばらくお休みしてしまいましたが、頑張って紫外線アレルギーに関するあれこれな記事をネタが続く限り頑張ってみよう。

さて今回は日焼け止めクリームおよびUVカットクリームについて書こう。

紫外線アレルギーだからしっかりとした日焼け止めクリームを使わなくては…と思ってしまうよね。
紫外線吸収剤を避けて紫外線散乱剤を使うようにし、さらにSPF50、PA++++を選ぶようにして、さらにUVカット効果の高いファンデーションもつけて防御バッチリ!…と思ったが、紫外線の強まる3.4月にはいってまた顔が赤くなりカサカサして荒れてしまった

なぜだろう?何か間違っているのだろうか?
で、きちんと調べたところ、やはり自分のやり方は間違っていたようだ。

まずは紫外線と日焼け止めクリームの基礎知識から説明しよう。

サーヤはSPFの数値が高ければ高いほど、PAの+が多ければ多いほど、日焼け止めとしての効果は「倍加」すると思っていたが、それは勘違いだった。
正しくは…

SPFとは? PAとは?
【特徴】
皮膚を赤くする。
皮膚ガン、シミ、そばかす、水ぶくれの原因となる紫外線B波の防止効果。
【特徴】
皮膚を黒くする。
皮膚の真皮層にまで達し、シワ・たるみの原因となる紫外線A波の防止効果。
【詳細】
SPFの数値は紫外線を浴びてから肌に影響が出るまでの時間を延長させる意味
たとえば肌に影響が出始めるのが20分後として、SPF50を使用することで16時間ほど延長させられることになる。
一度に大量に塗れば時間を延長させられるわけではない。
【詳細】
PAは+、++、+++、++++の四段階があり、+が多ければ多いほど効果がある
現在の測定法ではSPFのように時間経過による効果や、実験による数値化が困難なため、+の四段階という曖昧な基準値になっている。

なるほど。でも、数値が高ければ高いほど、+が多ければ多いほど効果はやっぱりあるわけだから使っても問題ないよね?
…と思うところだが、実は数値が高い、+が多いものは肌への負担が大きいのである。考えれば当然である、ファンデーションだってカバー力が高いものほど肌への負担は大きくなるものだし。薬品だって強力なものほど副作用が強かったりするしね。

だから、安易にSPF数値が高いものを選ぼうと思ってはいけないし、日用品として常用してはいけないのである。
こういう強力な日焼け止めクリームは、日中紫外線を浴び続けなければならないスポーツやレジャー、山登りや海遊びなどに限定した方が良い。


もう一つ、日焼け止めクリームというものは、二つの種類がある。
それが紫外線吸収剤と紫外線散乱剤。これもサーヤ、大きく勘違いしていた。

紫外線吸収剤とは? 紫外線散乱剤とは?
【特徴】
紫外線を吸収し、熱エネルギーに変えて放出する。いわば化学反応。
肌に馴染みやすく、白浮きしない。
【特徴】
紫外線を反射させて日焼けを防ぐ。
反射効果であるため、白っぽく粉っぽくなる特徴がある。
SPFやPA効果は弱い商品が多い。
【デメリット】
肌の表面に紫外線を吸収し、熱エネルギーに変えるということは、放出するにしても常に表面が熱を持っている状態なので、肌が弱い人は荒れやすくなってしまう
【デメリット】
紫外線を反射させるだけで完全には防ぎきれず、多少は肌を通過してしまう。
酸化チタン、酸化亜鉛を使っているため、金属アレルギーには要注意!
ノンケミカルで肌に負担がなく優しい…と謳っているが、実は合成ポリマーやオイルなどの合成成分が多いので疑問視されている(クリーム乳化するには合成成分が必要であるため)。
【改善・対策】
それでも紫外線を防ぐ効果は高い
大手の会社ではカプセルタイプなど肌に負担のかからないものを開発したり負担を減らす工夫がなされている。
将来的には改善の余地があり、良い商品を選べばこちらの方が良い場合がある
【改善・対策】
金属アレルギーでないことを確認しよう。
合成成分や添加物を極力使っていない商品を選ぶ必要がある。
その場合は白浮きや付け心地が悪いなどの欠点はあるが、妥協せねばならない。

…というわけなので、長所短所をみれば総合的には「どっちもどっち、どちらともいえない」のである。
重要なのは、自分の体質と目的に合わせてどちらかにするか、そして高品質・高性能の商品を見つけ出すことである。

では、上記の基礎知識を踏まえた上で、どんな商品を探せばよいのか?

まずは…。
SPFは「塗り始めてから、紫外線を浴びることによって悪影響が出るまでの時間を延期する」というわけだから、SPF10~20までの弱いものを2.3時間おきに塗りなおせばよいのである。
ファンデーションでも時間がたてば化粧崩れを起こすように、日焼け止めクリームも汗や皮脂によって崩れ落ちて効果が弱まってしまう。なら、SPF50(約16時間延長)の強いものを使っても意味がないし、これを何度も塗りなおしたら大変なことになってしまう(汗)。

吸収剤か散乱剤のどちらにするか?…もう、どっちでもいい気がしてる(笑)
大きな違いとしては、白浮きと塗り心地だろう。会社勤務などメイクが大事な人はやはり吸収剤の方が使いやすい。

紫外線アレルギー体質の人は全般的に肌が弱く荒れやすい傾向にあるので、なるべくオーガニックなど添加物の少ない低刺激のものを選びたいところ。
2.3時間おきに塗りなおすわけだから、なおさら肌に優しいものがいいしね。

オーガニックとして有名なメーカや、皮膚科の医師がオススメしている商品にすれば無難だろう。
また専用クレンジングを必要とせず、通常のクレンジングや石鹸で洗い流せるものを選ぶほうが良い。専用でないと落とせないというのは、実は怖いものなのである。

というわけで、以下にそんな商品を紹介。

バックスナチュロン
オーガニック商品で有名なブランド。サーヤはこのメーカの歯磨き粉を愛用しており、オーガニックとしてのよさは実感している。
SPF15、PA++
パックスナチュロン UVクリーム(日焼け止め)  45g
太陽油脂
売り上げランキング: 234

ユースキン
身体が乾燥していたり、昔に日焼けしてヒリヒリしていた時にお世話になったユースキン。ジャック父や友人が肌荒れに悩んでいたときにユースキンシリーズを紹介したら改善したと感謝されまくりの安全確実さ。
SPF25、PA++
ユースキンS UVミルク SPF25 PA++
ユースキン
売り上げランキング: 398

NOV(ノブ)
やはりアレルギー専門の皮膚科院長がオススメしてくれた敏感肌に優しいNOVシリーズは安心!
Amazonのレビューもさすがの4~5つ星がズラリ。
サーヤはスキンケアにNOVを愛用しており、本当に肌に優しいことを実感している。
日常生活や会社勤務ではSPF30、PA++を。
レジャーなど日中紫外線にさらされる場合は右のSPF50、PA+++で。
NOV ノブ UVローション EX SPF30 PA++ 35mL
ノブ
売り上げランキング: 8,414
NOV ノブ UVシールドEX SPF50+ PA+++ 30g
ノブ
売り上げランキング: 3,738


え?毎日メイクする必要のある人には、メイクの上から日焼け止めクリームなんか塗れないし、何度も洗顔してメイクと一緒に塗りなおすなんてできないよ!って?

そうだよね、サーヤもそう思っていたから朝の化粧の下地に一回塗るだけだった。

そんな場合は、まずは朝の出勤前にSPF10~20の弱いものを下地に塗る。社内勤務の場合はそのまま普通に過ごす。昼食や帰宅に外に出るときに、メイクの上からUVカット効果のあるパウダーをつける。いわゆるメイク直しのパウダー気分。
またはUVカット効果のあるパウダータイプのファンデーションを使って、数時間おきに塗りなおすと良いだろう。(下手すると厚塗りになってしまうが…)

そういう商品は沢山あって、これなんか評判も良く人気がある。
今のファンデーションを変えたくない人はご検討あれ。
SPF50+、PA+++
ウルトラバリアコートパウダー01
常盤薬品工業 (2012-06-14)
売り上げランキング: 6,096
こちらはSPF50と強力な方だが、昼に外に出るときは日傘やマスクなどで防御するとして退社前にメイク直しとしてポポンと塗って、帰宅してすぐに洗い流せば大丈夫だと思う。
それに、化粧下地やメイクをバッチリしているうえなら、このパウダーをしても肌への影響は少ないので大丈夫だろうと思っている。

SFP50という強力なのを避けて、なるべく肌に優しいものでいきたいなら、UVカット効果のあるファンデーションをメイク直し気分で塗りなおせばいい。
こちらはミネラル成分で、防腐剤・タルク・香料・ワックス・着色料を使わず、クレンジング不要で石鹸で洗い流せるとっても優しいタイプ。
SPF25、PA++

思い切ってファンデーションを変えてみるなら、やはり敏感肌に優しく皮膚科医師オススメのNOV(ノブ)を試してみては?
パウダータイプなのでこれでメイク直しついでUVカットができる。
SPF16、PA++

とりあえず以上とするが、やはり人によって効果も反応も違ってくるし、好き嫌いもあるので上記の商品を参考にジプシーしていくしかないだろう。


さて、日常的に仕事や家事などで外にでる機会のある人は当然として、紫外線アレルギー体質の人は日中室内にいても日焼け止めクリームをつけたほうが良いと思う。
やはり窓から差し込んでくる紫外線の影響はどうしても出てしまうので。

…サーヤ、その面倒さがイヤでべつに重症ってわけでもないし、休日に自宅に居る限りはいいだろう…と放っていましたが、やっぱり荒れちゃった(涙)。
日焼け止めクリームを塗り続けるのがイヤなら、完全遮光のカーテンや雨戸を閉めるなどして完全に日光ブロックしていくしかない。ええ、ドラキュラにでもなったつもりで。

もちろん、日焼け止めクリームも大事だが、やはり日傘やUVカットマスクの併用も大事。やはり完璧には防げないものなので。

次回、窓などのUVカット対策を書きます。
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