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アレルギー奮闘日記
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05 一番怖いのは「脱ステロイド リバウンド現象」
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以前の皮膚科が閉院したため、代々木クリニックに転院することで自動的にステロイド薬をやめたことになったわけだが。
このステロイド薬を止めると、肌が赤く腫れてジンマシンが出てニキビも出て大変なことになった。
この時、私はこれが本来の紫外線(日光)アレルギーによる症状であり、ステロイドによって抑えられなくなったから出てきたのだろうと思っていた。
…そのわりに、以前にも増して酷い皮膚炎になってるのはなぜ…?
顔はパンパンに赤く腫れて、ジンマシンも凄まじくジュクジュクと汁出ているし、ものすごく痒いし、生まれて初めて就寝中に顔をボリボリ掻いて眠れなかったほどである。
さすがに疑問に思って調べてみて、そこで初めて「脱ステロイドによるリバウンド現象」というものがあるのを知った。
短期間によるステロイド治療では薬を止めても支障はないが、長期間によるステロイド治療を突然にやめると「リバウンド現象」が起こるのである。
リバウンドは使用前の肌荒れ状態より、凄まじい皮膚炎になって腫れ・痒み・痛みが伴う。また細菌感染も起こし、見た目にも「その肌、普通に戻れるの!?」と心配するほどの状態になってしまう。
自分も一番ひどい状態になったとき、もう一生普通の肌に戻れないんだろうな…と覚悟した程だった。
これは患者が元からどんな皮膚炎(アレルギー)を持っていて、どのくらいのステロイド治療を続けてきたかによって症状に度合いはあれ、必ず起こるのだそうだ。
●なぜそんな現象が起こるのか?
まずアレルギーの場合、免疫と関係がある。
免疫は通常、伝染病のような疫病・病原体・有害物質から身体を守るために、原因を排除して防御する働きを持つ。
しかし、環境と体質の変化によって、花粉や紫外線など特定のものに過敏に反応してしまう。これがアレルギーである。
この免疫の過剰反応を、外部から作用して抑制するのがステロイドという薬。
このステロイド薬を長期間続けると、病原体から身体を守る「免疫」と、炎症を鎮めるなどの機能を持つ「副腎皮質ホルモン」の働きが抑制され、機能しなくなってしまう。
また薬によって正常な皮膚層は変異を起こし、ステロイド薬がないと正常な働きができない状態になる。
外用ステロイド薬は体内で分解できず、酸化コレステロールに変化し老廃物として蓄積してしまう。酸化コレステロールは「起炎物質」、炎症と痒みを引き起こす物質である。
つまりは、ステロイド薬の効用によって表面化しないが、実は身体の様々な機能は変異を起こし、弱まっていき様々な病気にかかりやすい状態になってしまっている。
そこで、急にステロイド薬をやめるとどうなるか?
例えてみると…
当然、自国の兵士が武装解除して怠けきったところに、守護してくれた強力な外国軍(ステロイド薬)が突然に撤退し、外敵(病原体やアレルギー因子など)が一気にやってきたので、パニックを起こす。
身体の様々な機能が慌てて働き出そうとするわけである。
【例え話1】
自国の防御壁(皮膚層)は、外国軍(ステロイド薬)によって改変されて操縦不能。こうなっては破壊して再構築するしかない(皮膚層の崩壊)。
【例え話2】
兵士(免疫)は衰退しているうえに突然のことにパニック状態。とにかく暴れまわるしかない(アレルギー症状の悪化)。
【例え話3】
消炎隊(副腎皮質ホルモン)は消化剤も水も生産できなくなっているので役立たず(炎症の悪化)。
【例え話4】
外国軍が居なくなったので、彼らが捨てていった廃棄物(酸化コレステロール)を外に出すが、気炎物質なので防御壁(皮膚層)を通すたびに火をつけていってしまう(炎症・痒み)。
【例え話5】
このようにして必死に戦うも、外敵の浸入を防ぎきれず、あちこち破壊・侵略されてしまう(免疫低下による細菌感染、様々な病気の発生)。
(※この例え話を書きながら、日本の行く末みたいだな…と思ってしまったのは私だけだろうか?)
こんなパニック状態が、延々と続いてしまうわけである。
個人差はあるが、落ち着くまでに短くて数週間、長くて1年以上かかる場合もあるようだ。
だから、医師に相談もせずに自己判断でステロイド薬を止めてはいけないのである。
ネットでステロイド薬を止めた人の多くは、最初は自己判断で薬を止めてリバウンド地獄に苦しみ、耐え切れずに来院してステロイド薬に戻ったという経験が多い。(たとえ我慢しても数ヶ月~1年以上は悲惨な状態が続くし、ひどい跡が一生残ってしまう)
穏やかに脱ステロイド薬できた人は、医師と相談して計画的に少しずつ改善していった人なので、ステロイド薬を止めたいと思ったらまず医師に相談するべきである。(※できればアレルギー専門の医師が好ましいので、転院するのも方法である)
なお、このリバウンド現象で誤った情報を持っている人が多いようなので、一つ注意しておきたい。
リバウンド現象で肌から汁のような物が出ているジュクジュク状態を「好転反応」「ステロイドの毒を体外に出している」と思って我慢しようとしている人がいるが、これは間違い。
正しくは、免疫機能が衰退しているところに、ステロイド薬を止めたから細菌感染を起こして皮膚層が侵されている状態なのである。すぐに皮膚科に行って抗生物質などの治療を受けるべきである。
(サーヤも同じ状態になったので、院長が細菌検査を行ったうえで抗生物質入り塗り薬を処方してくれた)
何やらステロイド薬が超危険物のように見えてしまったが、ステロイド薬が危険なのではなく、勝手に止めた場合のリバウンドが怖いのである。(それがこの記事のタイトルの意味)
ステロイド治療を「自国に駐留させている外国軍といかに付き合っていくか」と例えてみると判りやすいかと思う。
さらに例えてみるなら皮膚科の医師は「外国政府」だろうね。議論してお互い納得いくように調整したり、交渉決裂だと思ったら他の外国政府を検討する、とか。
患者側にもそのくらいの努力は必要だと思う。外国政府(医師)の成すがままは危険だよ、向こうも国益(商売)があるからネ。
では、ステロイド薬を止めたい場合、具体的にどうやるのか?
それをサーヤがただいま実演中なので、次からの記事で追って説明していこう。また、良さそうなサプリメントを見つけて医師から使って良し!と太鼓判押されたので、それも紹介したい。 |
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