やましたさんちの玉手箱
ユフィの記事
連載
01 眼が変? 目医者さがしが始まる
02 早くさっぱりして明るくなりましょう
03 洗顔法も教えてもらいました
04 紹介状先の病院で検査
05 ジャック付き添いで手術説明
06 手術前1週間・目薬の説明
07 手術日は目薬が大変
08 次の日眼帯がとれ、まぶしい
09 左目はどうしますか?
10 4週間後の左目の手術は
11 白内障の手術で保険金が出る?
12 めがねは外歩き用と老眼用
13 炎症が起こって目薬が大変
14 炎症の次はドライアイ
15 とても敏感で目薬が合わない
16 眼科での話し あれこれ
17 術後6ヶ月 目薬と味覚と脳の話
18 7月半ばの検診は無事終える
19 そして8月の定期健診は
20 目薬が切れての定期健診は10月末
21 ジャックの左目が後発白内障だって
22 後発白内障・見えない! ちょっと悲しい…
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ユフィの白内障手術日記

16 眼科での話し あれこれ

1月と2月に左右白内障で手術し、やっと目薬も落ち着いて、3週間毎の検診になった。
10月に「炎症」で来院してから、かれこれ半年以上経ったことになる。

「白内障手術日記」は、ユフィ自身の日記なので、当然話は個人的内容に留まる。
眼科で見聞したことは、折にふれて書いてはいたけれど、心の中で思っていたことが多い。
そろそろ症状も安定した様子なので、半年間の眼科で見聞きしたあれこれを…。

佐々木眼科の患者さんは ちょっとハイクラス?

日記にも書いたが、地域病院と言うよりは、かなり名の通った眼科だったらしい佐々木眼科。
徒歩圏内の人は珍しいのか、きちんとした身なりの患者さんが多い。

昨年10月、初めて訪れたときは平日で雨だった。
30代くらいの女性が何人か来ていて、全員がとてもお洒落なレインシューズ姿。
「あぁ、こんなレインシューズが流行りなんだな」と感心したことを思い出す。

その内に、白内障手術で有名らしい、と気が付いてからは、老人にばかり目が行ってしまったが、電車で来院の方が多いのだから、身なりは皆さんきちんとしている。
靴もバッグもファッションも、一般的なものよりワンランク上という感じなのだ。

メイクも綺麗にしているし、ヘアスタイルもそれなりに整えていて、野暮な感じの方が少ないようにも感じる。
佐々木先生もダイヤモンドのピアスをされているのだが、70代の女性でダイヤのピアスは珍しいと思う。
患者さんは「紹介」で増えているらしく、ユフィのような飛込みは少ないから、同じような環境の患者さんたちが集まるのだろう。

ユフィのように、徒歩10分以内で、眼科に行く日には「スーパー」で買い物をついでにするのでショッピングカーを引いて、という人は、少ないというか全く居ないみたい。
それなりには、見苦しくない程度に身なりは整えて行っているが…。


下北沢病院院と連携 80代以上は手術日前後は入院

車椅子での来院を見たときは、少し驚いたのだが、水曜日が手術日なので、前日と当日の2日間は徒歩2分くらいの病院に入院するらしい。
ユフィは徒歩圏内だから、手術日には5分おきの目薬が忙しかったが自宅から通院した。

入院した方は、直前まで病室で目薬をさし、足腰の弱っている人は車椅子での来院になるらしい。
当然、付き添いの人は必要になるのだが、患者さんだけが入院することになるのか。
電車で15分のOさんは、面倒くさいからと入院を希望。
老人向きで評判上々の下北沢病院は、食事がまずかったと一言。
「1日の我慢だから…」と言ってらしたが、なるべくならユフィは入院は避けたい気分。

あまり年をとってからの白内障手術は、大学病院などの施設の整ったところでのほうが、看護も手厚くて安心だろうに…。
手術日の次の日に、様子を確認して何も問題が無ければ、帰宅と言うことになるのだが、直ぐに1~2日で検診なのだから、入院を伸ばしたほうが安心・安全だろう。
でも、外まで車椅子での通院はなんだかなぁ、と言う感じだ。


目を大きくしますか? と聞かれたらしい

「そう、先生に言われたの」待合室でのヒソヒソ話。
同じ手術日で、仲良くなった大橋から徒歩で通院のFさんが、「なんだか昔より目が小さくなった気がする」と言う。

ユフィは長年メガネ愛用だったから、度数の強いレンズでは実際より小さめに見えていたので、手術後は逆にメガネ不要になって「鏡で見ると、目が以前より大きく見える」のだ。
Fさんは近眼ではなかったらしく、メガネ不使用での生活が長かったから、「そのせいではないのか」と聞いてみた。

「違うのよ、瞼の上下がかぶさってきているみたい」と言われても、以前の目を見ては居ないのだからわかる筈はない。
本人が小さくなったと感じているのだから、「そうなのか」と思うしかないのだが…。
美容整形ではないけれど、瞼を切り縮めて目を大きくする手術もできるらしく、佐々木先生の予定にはFさんが入っているとのこと。

あれ、10月の若い女性が多かった時期は、美容整形の患者さんだったのかな?
Fさんはその手術以外にも、白内障と一緒に、下まぶたの脂肪を除去する手術も受けていたらしく、その場合は「赤く充血して元に戻るのに時間が掛かる」と、先生が言ってらしたっけ。

目の手術全般も行っているらしいから、それでいつでも満員状態なんだな、と納得した。
「加齢とはなんだか大変なこと」と感じてしまったが、早い年齢での手術になったユフィは、「まだ早かったかも」と内心思っていたけれど、早くて正解かもと思い直したりして…。


赤ちゃんの泣き声に震える思い

手術の説明を付き添いの人と聞く日、ジャックと連れ立って出かけた。
待合室にベビーカーに乗せた男の子の赤ちゃんが居て、「?」とは思ったのだが…。
丁寧に説明を受けている間、佐々木先生の診察室から赤ちゃんの大きな泣き声が響く。

目の検査をしているのだろうが、1歳にも満たない赤ちゃんに『大丈夫、痛くない、痛くない』と話しかける先生の声がかぶさる。
「分かるわけないだろ」と、口の悪いジャックがポツリ。

それはそうだけど、あの言葉は赤ちゃんではなく、母親へのアプローチだったのだろうな。
何の検査かは分からないし、聞くのも躊躇われるからそのままになったが、見えているかどうかの検査ではないように思った。

最近は早めに近眼などの障害も分かるらしく、「ナイトレンズ」などの治療法も増えてきているようだが、1歳未満でのレンズはないかも…。
帰り道、「なんの症状だったんだろうね」とジャックと話したけれど、人のことでも気になることだった。


40年前手術して メガネの調整

術後の何回かの検診日、いつも通りの検査を受けていたとき、受付を通さずに直接検査室に入ってきたかなり老人の男性。
メガネ調整のスタッフに直接話しかける。
「メガネの度が合わなくなったのか、見えにくいので調整してもらっていたメガネの表をもらいたい」とのこと。

ユフィの隣に座って、佐々木眼科の診察券を探し出したのだが、ものすごい数でなかなか探せない。
見ていて、一緒にブルーの診察券を探してしまったくらい、30枚くらいあったかな?

ご老人は気が短いのか、待合室で少しだけ待っていて、「また次の機会にする」と診察をやめてしまった。
一緒にエレベーダーに乗ったので、「手術は何時頃なさったのですか」と質問。
「40年前」の返事にびっくり。
『今、93歳なのでね』に、二度びっくり。

診察券の多さにも、メガネの度数が合わなくなったことにも、待つのが嫌な理由も、全てに納得してしまった出来事だった。
眼底レンズでも、「見え方は変化するらしい」とは聞いていたけれど、40年では仕方ないでしょ、という感じだ。
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