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仏壇物語
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05 湯のみ茶碗は春は牡丹 秋に菊
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そして、お墓には青地に浮き出した蝶の茶碗がおいてある。
定期的にお掃除してくれていて、中の水は捨て、茶碗は伏せておいてくれる。
仏壇と墓の茶碗は共に、母が生前愛用していたもの。
仏壇のふたつき茶碗は、季節によって変えられるように、青地に白の線抜きの「菊と牡丹」の花の染付け。
母の一番好んだ湯のみ茶碗は、お墓に供えてあるので、ふたつきで大き目のこちらは仏壇用にした。
ふたがあるのでその分重みが出て、仏壇には似合っていると思う。
秋の菊は10月を待たずに、彼岸の入りからにした。
牡丹は、その例に倣えば春の彼岸からということになるのだが、「寒牡丹」もあることだし、正月を初春と言うことからも、正月からにしている。
つまり、菊の花の期間が短いということだ。
茶碗だけではなく、座布団も10月1日で衣更え。
水色の涼しげなカヴァーを外して、華やかな濃いピンクの牡丹模様にする。
茶碗と一緒にするのならちょっと早いし、季節感は変だけれど、牡丹は母の好んだ花だから…。
普通、仏壇用の湯のみ茶碗は、白地に金の蓮の花模様のようだ。
別に調べたところ、青磁色に金の蓮模様もあって、大きさも形も様々あり、蓮の花模様は同じでも、金や青磁色の花もある。
要するに、どうも普通の茶碗でのお茶は上げない様子だ。
母の仏壇にも、水用の白に金蓮の小さなものはあり、一緒に毎朝新しいものに買えて、ろうそくをつけて線香を上げている。
我が家はあまり仏教には詳しくないから、親族達の仏壇を見よう見真似でなぞらえているのだろうか。
母の生前の茶碗でお茶を上げることに、何の疑いも持っていなかったのだから、今さら止めたいとも思わない。
9月に菊の染付けに替えるとき、仏花もちょっと変化をつけて、「カスミソウと玉すだれ」で白一色にしてみた。
玉すだれの花は、この季節は庭にいっぱい咲いている。
ジャックが「白いゼフィランサス」と呼び、どんどん増える球根の株分けを毎年春にしている。
ユフィは「白のゼフィランサス」という名に違和感を感じていたのだが、調べてみたらその名でも呼ばれているらしい。
和名の「玉すだれ」のほうが、奥ゆかしく聞こえるような…。
ゼフィランサスは初夏の花で、ピンクの優しい花だが、今年は少なかったし、黄色が咲かなかった。
ピンクや黄色では仏花にはしにくいが、白なら毎朝摘んでくることができるし、仏壇にはよく似合う。 |
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