ユフィの記事
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六月大歌舞伎は昼の部
久しぶりの友人と共に観劇
思いがけないお誘いの電話から、今月で4回目の歌舞伎座ご招待。
サーヤは3月4月と2ヶ月続いて堪能した(専ら食い気専門)のと、腰痛でクッション持参での観劇で音を上げてしまった。
5月はジャックと出かけたが、歌舞伎座も歌舞伎も初めてと言うのだから、びっくり。
それにしては結構話は合せるので、演劇関係には強いと言うことか。
ただし、舞踊に関しては全く興味が無い様子。
5月の出し物では、舞踊の「鏡獅子」が多分退屈だったのだろう。
ユフィは物知り顔で「小姓弥生の舞いは今ひとつ」なんて言ってしまったが、劇評ではとても褒めていたから、なんだか少し恥ずかしい気もしている。
5月末のEテレで、「鏡獅子」の放送を偶然見つけ、菊之助だと思ったのだが、なんだか雰囲気も舞台装置も違うような…。
なんと海老蔵の女形姿で、これにはすごく驚いたのだが、あの風貌だからキツイ感じの奥女中になる。
だが、舞は結構こなれていると言うかしっかりと踊っていて、違和感は薄れていった。
獅子になってからは言うことなしだったが、「へエー、踊れるんだ」が感想。
六月は、
舞踊が前後にあって、中が「実盛物語」と「大石最後の一日」という構成
。
ジャックが一言「昼の部は大石だよ」だって。
興味はあるようだが、休みではないので昼の部は行けない。
友人の中で、歌舞伎に興味があるのは二人。
またご招待券をいただけたら、誘おうと思っていた順番に電話する。
一人目、「あーっ」と笑い出した。
全く
同じ昼の部、楽日にお誘い
があって行く予定だとか。
「大石は別にいいのよ、お祭りが見たかったの」だそうだ。
歌舞伎大ファンのお婆ちゃまに誘われて、時々ご一緒するのだとか。
切符を確保するために、
パソコン購入をして練習
したと言うから凄い。
切符取るのは大変らしいのに、頂くだけの我が家はとても贅沢。
次の機会があれば誘うことにして、2番手の友人に電話。
こちらも「バレエの発表会」に誘われているらしいが、「そっちが良い」と変更。
発表会と言っても、60代の女性のチョコッと出演らしいから「新歌舞伎座は初めて」のほうが魅力的だそうだ。
「わかります」発表会と言うものは、義理で見る人はあまり楽しくはないもの…。
あいにくの雨だったが、7日11時前に歌舞伎座の前で待ち合わせて、2階席へ。
今回は周りの席が空席だらけで、少し淋しいが舞台は良く見える。
「
昔の2階席より、座席も広いし、見やすいし、花道も少し見えるし
」と彼女。
明治座の2階席は、花道も全く見えないらしい。
前の席が空いているから、舞台は広く見渡せて楽しめた。
彼女は昔から3階席ばかりで、狭くて細い急な階段を上ったのだとか。
ユフィもサーヤと、前の歌舞伎座の最後の公演を3階席で見たが、3階席への階段はまだ急で細いのだろうか。
さて、
「お国山三 春霞歌舞伎草紙」
の舞踊が幕開き。
若衆と女役者が大勢での舞いは、華やかで衣装も凝っていて楽しい。
出雲のお国と山三の亡霊の舞いは
、幻想的で怪しい美しさを堪能
。
「実盛物語」は、切られた腕や死んだ女房が一時生き返ったり、首を落とす場面もあったりのてんやわんやの大騒ぎで、最後は馬も出て盛り上がる、いかにも
歌舞伎の古典
らしい味わい。
だけど、外人客にわかるのかなぁ。
3階の席に、かなり観光客が入っていた様子なので、すこし心配する。
続いての
「大石最後の一日」
は、重厚な幸四郎の内蔵助が見せてくれた。
これも日本人特有の心情が、外国の人に理解できたのかどうか?
とにもかくにも、ユフィもお目当ての「お祭り」の幕が開く。
東京新聞の「伝統芸能を楽しむ」欄・かぶき彩時記に、2週続いて舞踊「神田祭」と「お祭り」の説明が載っていた。
グッドタイミングなのだが、江戸の華といったら「祭りと鳶と芸者」なのだとか。
しかも「神田祭」の設定は、鳶と芸者の夫婦もの。
痴話げんかや仲直りなど、ほろ酔い気分で舞われるらしい。
衣装も粋でスッキリしていて、江戸前の美学なんだそうな。
ユフィの記憶にあるのは、宝塚のトップ男役二人の「お祭りマンボ」という出し物。
衣装はもちろん歌舞伎に合せたのだろうが、軽快なマンボに乗っての踊りは、とても小気味良いものだったと覚えている。
そして、6月の昼の部の締め、
「お祭り」
は怪我から復帰の仁左衛門。
舞台の役者に大向こうから掛かる「待ってました」の声に、「待っていたとはありがてえ」と返すのがお決まりの舞踊で、復帰公演に上演されることの多い演目とか。
こちらは日枝神社の「山王祭」が題材とのこと。
粋な鳶頭が若い者と喧嘩し、大勢の若い衆との入り乱れての丁々発止は、トンボを切ったり走り回ったり動きがすごくスピーディ。
病後などの復帰に元気な姿を見せるには、おあつらえ向き。
仁左衛門の動きが粋で軽快だから、存分に楽しめた
。
やっぱり歌舞伎には、舞踊が上手い役者じゃなければ客は納得しないのだろう。
またまた外国のお客の話になるが、多分満足してくれたはず、と思いたい。
ユフィも友人も、大満足で感謝しつつ帰途に着いた。
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