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2013 フィギュアスケート日本男子の衣装に思う

2013年度 全日本選手権の後で

まずは、高橋大輔選手、ソチオリンピック代表決定おめでとう。
なにしろ、怪我が完全に治っていなくて、「あと1週間欲しい」と言う状態での競技は辛かったろう。
フレンチレストランからの帰りのタクシー内で、携帯でチェックしてショート5位は「大変だ」とサーヤとユフィ。

ジャックは笑っていたけれど…。
次の夜のフリーは、女子のショートの後でしっかりとライブで見た。
4回転ジャンプは失敗するし、いつもなら簡単なジャンプも苦しそうだし…。

それでも、更に次の夜の五輪代表発表時には、満員の会場内がどよめくような歓声に満たされた。
ファンの心配は安心に変わった。
「怪我のせいなのだから、オリンピックには行かせて!」の思いは届いたのだ。

今シリーズ、世界3番目の高得点と、ランキング3位は、申し分の無い成績なのだから。
このシリーズで引退を決めている高橋は、「全日本が最後の試合になった」と思ったらしい。
なんとも言えない表情が安堵感を、インタビューに答える厳しい顔が責任感を表していた。

さて、衣装の話なのに、ついついオリンピックのことになってしまった。


高橋大輔は、自分をよく知っているから、今までも似合わない衣装は着たことがないし、曲想に合わせた全身のトータル感覚も抜群だ。
ヘアスタイルもシーズンの曲に合わせているから、男らしく決まっている。
ジャックなどは「うるさいヘアスタイルだ」と酷評するが、濃い顔立ちにはぴったりだと思う。

大輔の周りに「食事サポート」が居るのは知っていたが、もしかしたら「スタイリスト」も居るのだろうか。
全てが、自分だけのセンスとは思えないのだが…。
女性が見た目線での『高橋大輔』が感じられるのは、ユフィだけ?


フィギュア全日本選手権 高橋大輔のSPの演技
=21日、さいたまスーパーアリーナ(大里直也撮影)

ともかく、今シリーズのショートの衣装は、ラインストーンのぴったりしたシャツを、上着のボタンを開けてネクタイ風に見せている工夫。
黒の素材を使い分けたぴったりした上着は、片袖ずつ別の素材(下のシャツの袖?)のようで、凝ったデザイン。
写真と映像では、かなりの違いがあることに気づいたが、細身の黒が、高橋の男らしさを際立たせているとは思う。


男子フリーで流血したまま演技する高橋大輔
=さいたまスーパーアリーナ(撮影・大里直也)

フリーの衣装は、全日本では「紺と白のダブルのブラウス風」で、前回までの「ホワイト」とは変えてきた。
柔らかい素材で、ボートネック風のゆったりした襟元にラインストーンが少し、とてもシンプルで「ビートルズ・メドレー」の曲想にあっていると思う。
男性の白は、優雅さと言うよりは、下手をすると野暮ったくなりかねない。
白を重ねた紫の強い紺は、白をより際立たせる効果があると思う。

今回は、更に右手の傷からの出血で、赤い色まで添えられていたが…。
何はともあれ、勝つつもりの全日本での衣装、「お蔵入り」になるのかどうか、注目だ。
むしろ、この日を忘れない為にも、新しい衣装でオリンピックへ行ってもらいたいけれど…。



ミスなしに99.84の得点を出した羽生結弦
=マリンメッセ福岡(撮影・安部光翁)

次に羽生結弦選手、まだ10代なのにすごい選手が現れたもの。
ショートのブルーの襟付きシャツは、ヘアスタイルにも合っていて「若い好青年」というそのままの印象。
女性ファンにアピールするコツも掴んだようで、男らしさが全面に溢れていた。

何年か前の、高橋選手のような気もする。
しかし、フリーの衣装は、全くの正反対。


金メダルの羽生=マリンメッセ福岡(撮影 安部光翁)

薄物のレース生地は、白地に黒をぼかしたデザインで、カラーはあるのだが目立たないから、長い首が寂しく感じる。
その分をカヴァーした訳ではないのだろうが、かなり大きな目立つ色のストーンが並んでいる。
何も赤・緑・青・黄などのストーンにしなくても良いのに、とユフィには違和感が…。
ブラウス風のレース生地全体にも、手首にもラインストーンは散っているし、彩りは押さえたほうが良かったのでは?

お守りなのか、大きな角型のペンダントが、華やかで優しい雰囲気の衣装には似合わないのも…。
前にも書いたが、いっそ「中性的」に開き直ったほうがよいかもしれない。
ヘアスタイルは首筋をもう少し長めにして、好青年も良し、綺麗な男も良し、の両面で行ったらどうかな?


さて、ファイナルでは振るわなかった町田樹選手、全日本ではおめでとう。
君のことはいっぱい書きたいことがある。
まずはヘアスタイル、人一倍髪の量が多く、しかも黒くて目立つのだ。

競技前には「あ、少しそいだのかな、落ち着いているし」と思うのだが、飛んだり廻ったりしている内に、髪は逆立ってザンバラになってしまう。
なんとも髪が重苦しい人だ。
あのカットがお気に入りなのだろうか、オリンピックでもあのヘアスタイルは止めてほしいのだが…。
(全日本選手権の終了後、薄く茶色に染めているのに気づいたが、演技中は気づかなかった…)

もう、次いでだから言いたいことを言わせて貰う。
ショートもフリーも、あの衣装は無いだろう、と。
まるで、何十年も前の「バレエダンサー」のようで、野暮ったいことこの上ない。


2位につけた町田樹=モスクワ(共同)

白のサテンのような光のある生地でのブラウスは、光る素材の右肩から流れる模様がものすごく古い感覚だ。
黒のパンツの腰部分のラインストーンも『なんだかなあ』なのだ。


第82回全日本フィギュアスケート選手権 男子FSで演技する町田樹
=22日、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナ(古厩正樹撮影)

フリーの火の鳥風衣装は、なんで肌が見えるようなデザインなのか。
しかもパンツまで繋がっているのはよいとして、パンツの素材もテカッているのが疑問。
赤が映えないから、ベルベツト風の光を反射しないものの方が良かったと思う。


安藤美姫=23日、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナ(大里直也撮影)

今回7位で『引退宣言』した安藤選手は、フリーで「火の鳥」を演じたが、紺地に青と赤をバランスよく配した衣装で、ちゃんと火の鳥を演じていた。
町田選手の黒地に赤という一本調子なセンスでは、世界的には認めてもらえないのでは…。
誰かスタイリストや相談できる人を探したほうが良いと思う。
言いたいこと言ってごめんなさいね。



フィギュア全日本選手権 小塚崇彦のSPの演技
=21日、さいたまスーパーアリーナ(古厩正樹撮影)

3位だったのにオリンピックに行けない小塚崇彦選手、残念だったけれど君はまだ若い。
彼こそ「好青年」という印象を、デビュー当時から持ち続けている選手も少ないだろう。
だから、ショートのどことなく制服っぽい衣装が違和感なく似合っているのだ。


第82回全日本フィギュアスケート選手権 男子FSで演技する小塚崇彦
=22日、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナ(古厩正樹撮影)

その分、フリーの「葡萄色のブラウス風」衣装は、どうも…ね。
スタイルだって悪くないし、なにしろスケーティングはものすごく綺麗だから、好青年が砕けた色男にはなれないと思う。
ワインレッドのラインストーンの衣装、誰が選んだの?
まったく君らしくないし、白いシャツの似合う「好青年のまま」でいて欲しい。


そして、陰ながら贔屓にしていた織田信成選手、お疲れ様でした。
家族に笑顔は届いたのかな?
彼のコミカルな明るい競技内容は、不運がなければ評価は高いのに、残念。


フィギュア全日本選手権 SPの演技を終え、声援に応える織田信成
=21日、さいたまスーパーアリーナ(古厩正樹撮影)


第82回全日本フィギュアスケート選手権 男子FSで演技する織田信成
=22日、さいたま市中央区のさいたまスーパーアリーナ(古厩正樹撮影)

彼も自分を知っているのだと思う。
きちんと、曲想に合った衣装を身に着けているから。
ショートのボウタイを外した姿は、外国人なら似合う難しいスタイルだし、フリーの民族衣装的なものも、ちゃんと着こなしている。

織田選手は、競技よりアイスショー向きだと思う。
いろいろな衣装で、元気いっぱい観客みんなに笑顔を届けてあげられたら、いいのにね。


【サーヤの一言】
今回はユフィ母の評論が的確すぎて、口はさむスキありませんでした(笑)。
さすが若い頃に婦人雑誌社でスタイリストの仕事をしていた人の言葉だなぁ…。
はい、サーヤも勉強になりました。



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