やましたさんちの玉手箱
ジャックの記事
連載
01 コアラを観たらワインと海とラグビーシャツ(オーストラリア・シドニー)
02 ザッカはベトナム語?(ベトナム・ホーチミン)
03 市場はどれも金メダル級(トルコ・イスタンブール)
04 デパートを全部地上に並べたみたら モンゴル・ウランバートルの 生活市場
05 ハワイの青空には スワップミート マーケットがよく似合う
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世界のマーケット巡り

02 ザッカはベトナム語?(ベトナム・ホーチミン)

 雑貨はベトナム語、なんてことはもちろんありません。しかし、一時期、女性誌では何処もかしこも、ベトナム雑貨の花盛りでした。ジャックとしても、一度は見ておかないテはない、と出かけました。旅の要素はそのスジのガイドでどうぞ。

 ベトナムは北・ハノイと、南・ホーチミンでは少しイメージが違うようですが、雑貨はホーチミンが面白いというのでこちらに。前回のシドニーのマーケットでは「勤労意欲減退」がテーマでしたが、ベトナムは「勤労意欲回復」です。まず、バイクの多さにびっくりです。ここは勿論、カンボジアの紹介テレビを見ていても同じ事情でしたが、交差点といっても信号もポリスもほとんどないので、えいやっ、と渡らなければならない。ガイドさんから聞いていましたが、決して走って渡ろうとしないでください、と。
目をつぶっていてもいいから、とにかくゆっくり渡ること、バイクの方で上手によけてくれますから。とは言われても、慣れるまではけっこう緊張です。

●と、ある交差点で、ゆっくり渡りながら写真撮った。

 市場に行く前にお金の計算。ベトナムは通貨単位は『ドン』。お札も0が6個も並ぶ。50万ドン札や1万ドン札が換金と共に渡されるので、いっぺんに金持ち気分ですが、くれぐれも払いすぎのないように。1万ドンが80円くらい。
 市場に着く前に緊張の連続です。

 ホーチミンもいくつかの市場がありますが、いわゆる観光客向けのものはありません。全てが「生活市場」ですが、それがまた生き生きとしていて楽しいのです。まずは市内中心部にある『ベン・タイン』市場。どこでもそうなのですが、市場周辺は観光客を狙うスリに注意、といわれます。ジャックは地元同化がうまい方なのですが、市場に入るなりお見通しで、店に座り込んでいたいた人たちがいっせいに手招きです。
 後で紹介する予定のイスタンブールの市場のように“シャチョー、シャチョー、コレ、シェンエン、ネ”なんて品のない言葉はあまり飛んできませんが“なにがほしいですか、わたしはなんでもあんないできます、べとなむはこーひーがおいしいですよ、ばっぐはどうですか”なんてけっこう達なカワユイ姐さんがいたりすると、ジャックはつい店に入ってしまうのですね。

●ベン・タイン市場へ鶏の納品にやってきたおじさん。生きがいいよ、と言ったとか。


●ベン・タイン市場入り口、ちょっとした宮殿のよう


●観光客にも人気のホーおじさん(ホーチミン氏)のTシャツ。ベトナム雑貨は彩が美しい


●スリッパ、よく見ると左右のセットだが、刺繍の柄が微妙に違っている。ベトナムの手作り風の楽しさがよく分かる商品だ。市場ではホーおじさんのTシャツを勧められたが、これは友人への土産に、私は地元のビール『333(バーバーバー)』のデザインのものを購入。私の地元にはネパール料理の店があるが、ある日三人で食事に行ったとき“飲み物は”と聞かれて“バーバーバー”と言ったらねおっさん、変な顔してた。ちなみにこの店には「エベレストビール」なんてものもあった。東南アジアのビールはどれも同じような味だが、ジャックがうまい、と思うのは、フィリピンの「サンミゲル」と、中国の「青島(チンタオ)ビール」かな。

 商品にはあまり価格表がありません。ガイドブックでは、“だから値切ってみよう”なんて書いていますが、もともと、あまり高価なものを買いにいくわけでもないので、まるだしで値切るのは、品のない行為を戒めるジャックにはあいません。
 あちこち回っている間に気がついたのですが、店にいるのはほとんが女性、これもイスタンブールがほとんど男性店員だったのと、大きな違いでした。

 ベン・タイン市場から歩いて10分ほどのところにあるのが『オールド・マーケット』。ベン・タインに比べると、より生活密着型といった青空市です。生活雑貨は勿論、色鮮やかな野菜や果物、ピチピチはねる魚を見ていると、ベトナムの人の食生活の旺盛さを感じます。

●オールドマーケット

 この他、工具やミリタリーグッズの『ヤン・シン市場』や、問屋風の店が並ぶ『ビン・タイ』市場などがあります。
 市内を歩いていて、この店は観光客がいるな、と思わせる店があります。ガイドにも日本人スタッフあり、と書かれているような、こじゃれた店。その一つに入ってみたらいきなり“買い付けですか”と言う。いいえ、というと“だって、もうぴったりの買い付けのスタイルですから”だと。ジャック、傷つけられたね、俺はそんな卑しく見えたかと。おまけに“ここは、二日も居れば充分でしょ”だと。勝手にしてくれ、俺にはもっと行くところがある。

 実はホーチミン市に隣接するソン・ベイ村があります。焼き物の街なのですが、いつか沖縄の壷屋焼きの店で、ご主人が“沖縄の焼き物のルーツを探しにベトナムに行ってきた”と言っていた話を思い出して、車で1時間ほどの村まで行ってきました。
 アクセサリーに使うブルーの玉ばかり作っている店。また、動物の置物があったり、日用の食器、30メートルもある登り窯があったり、鉄扉に囲まれ、守衛が控えている大きな陶器の店があったり、実にバラエティーにあふれていました。

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●なるほどベトナム、完成した陶器は陸路で運ぶより、安全で小回りの効く、船で運河を行くことが多いのだそうです。右は、ソン・ベイ村の小売店で家庭用品を売っていた店で。


●ベトナムの人気料理 うどんはフォーといいます。上は豚肉のボー。下左は鶏肉のガー。もやし、香辛料、香菜は使用自由。


●ベトナム人気ナンバーワン・生春巻き、ゴイ・クオン


●アオザイ姿が是非見たかったがなかなかチャンスあらず、帰る日についに拝見。ベトナム女性ならでは、のスタイルでなければ、なかなか着こなせないだろう。
●右は市内で買ってきたベトナム・シャツ。ポケットは実用的ではないのですが、この刺繍の色と模様は、ベトナムならではのもの。サイズは比較的、日本のSサイズに近いので、私にはシックリ合う。
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