ジャックの記事
連載
01 ボルドーへ ワインのお勉強
02 カリフォルニアの青い空 冷たく冷えた白ワイン
03 海中巨大神殿 水中巨大うなぎ ポナペ島の大ふしぎ ポナペ(その1)
04 フィッシングも ダイビングもしない ポナペ島の 何もしない至福の時(その2)
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海外 感覚旅行
言葉なんかどうでもいい、歴史なんかも“べつにー”、文化ですか、わかんない。そこにいて、面白いことあれば、おいしいものあれば、いいじゃん的、海外旅行の記。
01 ボルドーへ ワインのお勉強
ある日、高校時代の級友にして、今も夫婦で飲み友達している、葛飾で酒店経営のS君から電話。
“ウチがワイン入れてるメーカーで、ボルドーに研修旅行募集してるんだけど、どう。ただ、ウチの社員ということにしないといけないんだけど”
“行く、勿論、もちろん、モチ、ウイ”
こういうときのジャックのジャッジは素早い。後日、申込書、備考欄に「O酒店勤務」でOK。社長のかばん持ちということで、勇躍、機上の人に。
途中、省略。
ボルドーに着いたのは午後9時過ぎ。カードキーを配りながら、メーカーの添乗氏から“折角ですから、まだ開いてる店探して、まず一杯行きましょうか”と提案。全員一致でウイ。いいですね、こういうときの全員一致、団体でツアー組むと、たいてい何人かは、疲れただの、眠いだの、気持ち悪いだの、なかなか決まらないもの。目的は明確、これもお勉強。参加者は15名程度で、ほとんどが酒店の経営者。紅二点は、経営者のマダムとマドモアゼル。
部屋に荷物を置いて、トイレ済まして、一番早いかと思ってロビーに下りたら、あらら、もう全員集合、やる気まんまんです。
少し歩いた一角に、オープンテラスの店発見、赤、白取り混ぜて数本、まずは旅の安全祈願と顔合わせかねて、“ア・ヴォートル・サンテ”。
いよいよボルドーです。最初に訪れたのは『シャトー ラトゥール』。まず、ぶどう園に案内されました。私はこの時まで、ぶどうと言えば、ぶどう狩りで見られるように、頭上になっているとばかり思っていたのですが、裏切られました。
話が変わりますが、パイナップルがどんな風に実っているか、石垣島へ行くまで全く知りませんでした。上からぶら下がっているような感じでいたのですが、なんと、キャベツが植わっているように、地上に実っていました。同じように落花生、まさかの芋ほりのように、葉を引き上げると、土の中からワラワラと落花生が現れました。これは千葉の八街の畑で初めてお目にかかった時のことです。
話は戻ります。ぶどうの木は腰の高さくらい、高い木でも背丈くらいなのだとか。だからぶどう畑がずっと続いているのが見渡せて、その向こうにシャトーが見えるという風景です。また、足許を見ると、なんと土は小石まじりの砂利状態です。話を聞いていく内に分かってきましたが、この砂利土がぶどう栽培に最も適しているのだとか。降雨量が多いボルドーでは水はけがよく、温度を保持するにも格好なのだそうです。
シャトーの中へ。一般の観光客ではなかなか入ることの出来ないシャトーの中。これぞ研修旅行の醍醐味ですね。ひんやりた内部に熟成されているワインの樽。これ見るだけでいい気分になってきそうです。
ワインのテイスティングの前に各種講義、専門店主の皆さんですから、一生懸命ノートにペンを走らせます。私は社長の鞄持ちなので、講義の内容は社長まかせ。ひたすらテイスティングの時を待ちます。試飲の場所には10本を越える各種のワイン。
日本酒の試飲の様子などでも見られますが、口に含んだお酒は飲み込むことなく、容器に出すようになっています。ここでは、いくつかの砂の入った平たい灰皿状のものが用意されています。口の中で味わってここに出すのですね、そうしないと酔っ払っちゃいますから。
社長に小さな声で聞いて見ました。“飲んじゃってもいいんだろ”社長も“ぼくも飲んじゃうつもり”と意見一致。だけど次々とグラスを煽るという品の無いことは、ここでは努めて控えて、ゆっくり口の中で味わって、ごっくんです。
テイスティングが終わって外へ出てみると、いや、何人かは、何杯かは胃の中で味わった人もいて、ほんのり顔。紅一点のマドモアゼルは、一滴も胃の中に落としこまなかったのに、いい顔色になっちやってました。
この後昼食になったのですが、昨夜のワインパーティーの時に、添乗氏から、食事の時の提案がありました。以後、食事の時は、部屋の二人一組が交代でワインのチョイスをしましょう、ということになりました。なかなか気の利いた提案です。こんなツアーの場合、妙に詳しい人がいて、なんとなくそんな人に引きずられてしまうようなことが、よくあるものです。詳しい人はそれなりに講釈をたれて選び、素人はネーミングやボトルのデザインで選んだり、楽しい試みでした。ジャックと社長組も数回提案、ワインに詳しい社長にチョイスを任せて、わたしは味わうだけ、なんだか立場が逆転してるみたいですが、これもこの制度のいいところでした。
ボルドーのホテルはぶどう畑の丘陵に面したところ。平屋のコテージ風のホテル。広いバルコニーに出ると足許から畑が続き、はるか向こうにボルドーの町の建物が見えます。日が落ちるに従って町の灯がちらちら。社長が“このホテルはジャック君と泊まるホテルじゃないよな” というので “じや、奥さんとくれば” と言ったら “いや、かみさんとでもだめだね” ということでした。私も、できれば社長とは泊まりたくなかったけどね。
翌日はボルドーのまちの散策。いくつかの写真で案内しますがとても美しい町。社長とそぞろ歩きが癪の種でしたが、まあしょうがない。家々の屋上近くの飾りに目を取られて、帰ってから写真を整理してみましたが、町の写真がまるでないのがフシギでした。
という訳で、連載の案内にも書いたように、ボルドーの歴史、文化、気候、交通などはネットで充分検索できるので、ここではカット。ジャックの無責任な感覚だけを書いてしまいました。
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