今年の春はリフォームしたマンションで迎えた。
購入の時から楽しみだった散歩圏内にある潮見運動公園の桜、今年は全国一の早い開花宣言だったのに、寒さがぶり返して遅々として開花せず。
3月末の満開予報もあえなく破れ、4月に入ってもちらほら状態。
世田谷時代には、線路向こうの小学校の桜並木や、お屋敷街の塀越しの花がすぐ近くの花見だったが、今年はベランダから見える場所に桜があり開花状態が分かるから便利といえば便利。
そして、冷たい雨が降った後、いっせいに咲きそろった。
ジャックは散歩を兼ねての桜見物、色々と区内を回ったようだが、ずぼらユフィは近くの公園で充分。
まずは、白っぽい山桜が一番乗りで数本開き始め、それからソメイヨシノの満開が運河沿いに華やかに広がる。
子供向きの公園があるので、近くの保育園児たちが保母さんに引率されて遊びに来る。
すごく幸せなひと時だろうなあ、本人達は忘れちゃうだろうけれど…。
まだ4月始めのチラホラ咲きの頃、運河沿いを個人船で運転して来て、椅子やテーブル持参で船着場に横付けし、ちょっと寒いだろうに食事をしている姿が見られた。
贅沢なお花見だが、寒かったのだろう早々に帰っていった…。
この公園には山桜の花がある。
ソメイヨシノが満開になると、しばらくは山桜との饗宴でとても華やか。
ぶらぶらと午前中や午後早く、一人でお花見に出かける。
満開のソメイヨシノ
子供たちが走り回る公園には、白っぽい八重桜と濃いピンクの枝垂れ桜が咲いていて、遠めにも見ることができる。
世田谷のお屋敷の桜は、近づいてシゲシゲと眺めていては失礼だから、じっくり見ている余裕はない。
白にピンクの混じった八重咲き
濃い色合いの枝垂れ
区民の公園だから、のんびりゆっくり目の前まで近づいて充分に楽しめるのだから、とても幸せな気分。
足元には青い小花の「おおいぬふぐり」や、丈の短いたんぽぽが咲き、土手には「カラスのえんどう」の紅色の花も咲いている。
暖かい日が続いて「花散らしの雨」が降った後、流石に桜は終わりに近づいて、運河は「花いかだ」で埋まってしまった。
花いかだが波に揺れる
そんな中、サーヤが気にしていた樹が2本あった。
辰巳の森緑道公園の古い桜並木を家族で観に行った後、自転車で帰る途中に立ち寄った際、桜らしい樹が2本あるのに蕾がとても固くて咲いていない。
満開の桜を観に行ったとき、ユフィも気づいていたのだ。
桜の樹であることは間違いが無いが、なんだか蕾が小さく尖っている。
2~3輪枝先に咲いている花は、とても小さくてでも確かに桜らしい。
ソメイヨシノが盛りを終えて花筏になってしまった頃、やっと咲き始めたこの樹の姿が遠めにも満開に近づいている。
そんなある日の午後、カメラ片手に遅咲きの桜を見に行く。
ソメイヨシノは殆ど散って葉が多くなっているが、遅咲きの桜は葉と一緒に出ている様子だ。
真ん中に2本同じ種類らしい樹、右の1本は少しは花色が濃く、橋に近い左の1本は葉が茶系で「桜餅の葉」に似た感じ。
『寒桜』『染井吉野』『山桜』『八重桜』『枝垂れ桜』という大雑把な種類は分かるのだが、正式の名称は知らないのでなんだか分からない。
右の少し花色の濃い樹
左から見た現在満開の桜の樹4本
真ん中の桜 優しいピンク
端の桜は葉の色が濃い
ただ、花が小さめで房状に沢山は咲かないので、多分「山桜」系統なのだろうと推察できるだけだ。
調べるしか無いので、ネットで検索してみる。
先にあげた大雑把な分け方での紹介があって、その中にまだまだ種類は細かく分かれる様子だ。
日本の桜は原種は9種類、変種も含めた野生種が100種類くらい。
これらを人が交配して作った「園芸品種・里桜」と、「野生種・山桜」は合わせて600種類と凄い数。
駄目だな、こりゃ。
しかし、ここの公園は古くは無いので、木々がまだ若いものが多い。
だから他の公園と違って、古木は少なく桜も染井吉野だけではなく、様々な品種を混ぜて植えている様子。
ひとつの公園でこんなに沢山の種類の桜が見られるなんて、幸せと言っても過言ではないのだろう。
ユフィは桜の下でいわゆる『お花見』をした経験が無いので、新しい場でのお花見はとても楽しみにしていた。
今年はもう無理だから、来年にはやろうじゃないの。
辰巳の森緑道公園の桜並木は古木が多く、染井吉野と山桜が混じって咲いていて見事だし、屋台も色々と出ていて楽しそうだし、お金さえ持って行けば手ぶらでお花見が楽しめそう。
今年小雨の中を歩いて通っただけだから、来年は晴れの日に行きたいなぁ、と思う。
潮見運動公園でも良いけれど、お料理は作らないといけないから面倒だし、ね。
あ、宅配をそのまま持って行けば良いか、「それもあり」かもね。 |