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サーヤの記事
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天国か南国か 「羽毛布団」は選び方と使いよう

ダニ騒動があって、10年以上愛用している古いシルク布団がまずいと思い、廃棄して新しい布団を買うことにしました。
ダニ対策においては、これが成功だったわけで古い布団ごとダニを始末し、新しい布団で刺されることなく安眠の日々を迎えられたわけだが…。

実は、この新しい布団が羽毛布団で、自家用としては初デビューでした。
今までに羽毛布団は旅館やホテルで利用したことがあるだけで、暖房がきいたままの客室に薄い羽毛布団で就寝していたため、羽毛布団の暖かさはよくわかっていませんでした

学生の頃は綿・化学繊維・羊毛布団を使い、社会人になってからは給料でたいへん高額な(約10万円)シルク布団を購入して使っていました。
このシルク布団というものが優れもので、ものすごーく薄いわりにはかなりの保温性があったのです。
ただ、5年過ぎた頃から糸がほつれてきて、ビリビリと破れてきました。それでもカバーをかければ使えるのでそのまま10年を過ぎても使い続けてきました。
これが、ダニ問題としてはアウトだったわけで…古くなったこともありますが破れたところから内部に侵入して繁殖してしまったのです。それで捨てることに至りました。

次の布団はシルクにするか初めての羽毛にするか悩みました。
この機会だから羽毛布団も経験すれば、ほとんどの種類の布団をクリアすることになるので、先々の布団購入にあたってベストなものを選べるだろう…と、羽毛布団デビューしてみることにしました。

でも、羽毛布団ってどんなのを選べばいいのだろう…よくわからない…。
そこは独身貴族の特権、信用できそうなメーカの高額なものを選べば大丈夫なはず…と思いました。
まずアマゾンを見てみると、かなりの品揃え。この中から品質の良さそうなものとレビュー評価が高いものを選んでみました。

今回、選んだのが
「ハンガリー産 ホワイトマザーグースダウン 95% ツインキルト 羽毛布団 無地キナリ 60サテン 超長綿 国産 プレミアムゴールド 日本製 (シングル)」
というもの。
いや名称が長ければいいというものではないですが、直感的にこれは良さそうだと思ったのですね。
実はこれが大当たりだったのです。詳しくは後に述べます。

袋詰めで届けられた羽毛布団
チャック付き袋ケースに詰めて届けられました。これはいいですね、使わないときはこの袋に詰めてしまえばいいので、袋を大事にとっておきます。

さっそく中身を開けて、カバーをかぶせてベッドに乗せてみます。。
これがかなりのボリューム!「えっ、こんな分厚いの?」とビックリするくらい。旅館やホテルのものとは比べ物になりません。
ものすごい膨らみの羽毛布団
ホラ、こんなにボワーンとした膨らみに…。羽毛布団だけですよ、中に毛布も何も入ってません。というか、マイクロファイバーのカバーは重いので、これでも少ししぼんでいるくらいですよ…。

さて商品には様々な説明書とラベルが入っていました。
これを見ながら、どういうものだろうと後になってネットで調べてみましたが、これを見てかなりの高級・高品質の羽毛布団だとわかりました。
以下、そのラベル類を掲載しながら、解説してみます。

黒いゴールドラベルカードの表面ラベルカードの裏面 品質詳細とメーカ名の記載あり
まず、これが一番重要なラベルです。
これは羽毛布団の品質をランク付けし、かつ保証する「ゴールドラベル」というものです。
羽毛布団の各メーカーが日本羽毛製品協同組合の審査を受け、合格することでラベルを購入し添付するものだそうです。ただし、ほとんどの羽毛布団に付いているのではなく、ごく一部しかないようです。ということは、審査を受けずラベルをつけない商品が多いというわけで…。

このランク付けは4段階で、上位から「プレミアム」「ロイヤル」「エクセル」「ニュー」という順位になっています。どんな風にランク付けしているかというと、簡単に言えばボリュームですね。もちろん品質も審査しますが、基準はボリュームです。(※沢山詰め込めればいいというものではありません)

で、私が購入したものは最高品質の「プレミアム・ゴールドラベル」だった!まぁ、5万円くらいしたもん、高いはずだよね。
このラベルのカードが、すごく凝った造りで表面は布張りになっていて、さすが高級感が漂います(笑)なんか捨てづらいんですよ、これ…。

GFマークのカードGFマークカードの裏面
左は「GFマーク」のカードで、全日本寝具寝装品協会の品質表示などを遵守しているかなど、厳しい審査をクリアしたものに付与されるものだそうです。
不審な点があったら、裏面にある番号を控えて問い合わせることができるようです。
このGFマークがついているものに偽装などの疑いはなさそうです。

品質保証書ダウンパワーの数値カード
そこまでの商品となると、やはり品質保証書がついてきますね。
右の画像は羽毛布団のダウンパワー率の表示カード。無知な自分としては440dpという数値がどれくらいのものなのかわかりませんでしたが、調べてみると一般的な羽毛布団の数値は平均350dp、最高値は460dpというわけで、かなりの容量のダウンが詰め込まれているというわけですね。
どうりで、分厚いわけです…


その分厚い理由はもう一つありました、「ツインドームキルト」という構造…つまり二重構造です。表に3×4マス、裏に4×5マスの構造を重ねていることで、キルトのつなぎ目から熱が逃げることなく、保温性が高いというわけです。
ちなみに、使用する時は時々裏表を返したり、上下も返したりしたほうが、商品の傷み方が偏らず長持ちするようです。

ちなみに見た目だけを重視し、縫い目部分の凹凸をアピールしている商品(写真付き)はこのキルトの縫い目部分がミシンでだーっと縫っているだけなので、その部分にダウンが無いため熱が逃げていくので、品質不良だそうです。
見た目にごまかされてはいけない、ということですね。むしろパッと見「凹凸があんまりなさそうだなぁ」というものほど、立体的な造りになっていて暖かく、品質も優れているようです。
はい、覚えておきましょう。凹凸やデコボコが強いなぁという外見はアウトです。

ファインアップ・クリーンオゾンの解説パンフ
この商品は「ファインアップ」「クリーンオゾン」加工をしてあって、不純物を取り除き、殺菌・脱臭・防ダニ・防カビの効果があるようです。
薬品は使用しておらず、人や環境に優しい最新加工だそうです。
さすが高いだけあって、色々と徹底してるよなぁ…。


商品についているタグです。
ここに詰め物の項目として「ダウン95%、フェザー5%」と表示されていますが、これが重要らしいのです。
まず保温性の高い羽毛は「ダウン」であり、この比率が高ければ高いほど高品質ということです。最低でも90%と表示されているものがオススメだそうです。
85%となると、かなり品質が劣化してきて、偽装の疑いのあるものが多いようです。(粗悪な商品はこの表示すらないようです)

産地と鳥の解説パンフ
この商品はハンガリー産のマザーホワイトグースという鳥の羽毛を使っているようです。
いや、無知だから産地とか鳥の種類とかよくわからないし…調べてみました。
まず、産地としては「北極地方、シベリア、ポーランド、ハンガリー、ドイツ、カナダ」がオススメだそうです。
これらは極寒地帯で生き抜くため、羽毛などのレベルがかなり高いんだそうです。また自然のエサを与えて放牧しているので寒さに強い羽毛が採れるようです。
安価な羽毛布団やダウンジャケットなどはアジアなどの地域の鳥(鳥小屋での飼育)なんだそうです。羽毛といっても、産地や飼育環境によって大きな差が出てくるわけですね。

なお、鳥の種類としてもランク付けがあるようで、上位から「マザーホワイトグース」「ホワイトグース」「シルバーグース」「ホワイトダック」「ダック」という順位になるようです。
で、今回の商品は「ハンガリー産」の「マザーホワイトグース」というわけで、これまた最高ランクということに…いやはや、適当に良さそうだと選んだものが、ここまでの高級品質だとは…。
ちなみに、グースは「ガチョウ」で、ダックは「カモ・アヒル」。「マザーグース」と「グース」の違いは何かというと、マザーは繁殖用の飼育4~5年の親鳥で体が大きく、その羽毛も大きく密集度も高いので品質としては最高ランクなのです。

こりゃ大いに期待できそうじゃないか!…と、10月下旬(ダニ騒動があった頃なので)に早速使ってみました。

感想。

ものすっごい暑いぃー!!

真夏のように、汗びっしょりで起床しました…。
いや、これ…想像以上の保温力です…あまりに暑くてビックリしたくらいで…どうしよう失敗したかもしんない、暑すぎて(汗)
それでも11月の寒くなる頃なら…使用…やはり南国に行ってきたかのように汗びっしょりで起床してしまいます。こりゃかなわんわ、暑すぎる(汗)
東京の環境には、羽毛布団のレベルが高すぎたのかもしれません(汗)、こりゃ失敗かなと思ってジャック父に押しつ…いや、譲りました
ジャック父は年齢のせいか、手足が冷たいことが多いし、冬には寒い部屋にせんべい布団で寝ているし、清掃の仕事で4~5時起床だし、さぞかし寒いだろうからバランスとれるかなーと…。
その後のジャック父の感想。
「暑い、汗びっしょりになる」
あー…やっぱり?でも、5万円もしたし、せっかくだから我慢…いや、使ってやってください。

ここで、サーヤはまた迷う。
次は羊毛にするか、シルクにするか、懲りずに羽毛にするか…。
懲りずに羽毛布団に再チャレンジしてみました。
今回のことで色々と勉強はしたので、全般的にランクを下げてかつ、品質も評価も良いものを選びました。

今度は「ポーランド産ホワイトダックダウン90%使用 日本製 エクセルゴールドラベル」です。
やはり品質保証は大事だと思い、ゴールドラベルとGFマークが付いているものを選びました。このゴールドラベルは裏面に必ずメーカ名が記載されています。メーカ名が不明瞭なところは偽装表示されることが多いらしいのです。

エクセルのゴールドラベルエクセルの裏面
今回のランクは「エクセル」です。プレミアム、ロイヤルに続いて三番目ですね。
ダウンパワーは一般的とされている350dp
ちなみに、プレミアムは黒、ロイヤルは金、エクセルは赤、ニューは黄となっています。全体的に見るとニューの商品が多いようですね。
産地はおすすめの一つ「ポーランド産」、鳥の種類は「ホワイトダック」でランク四番目。「ダウン・フェザー率」のダウン率はおすすめ最低限の90%
金額は1万6千円くらい。最初のやつの1/3。(※時期によって金額は変動します)

よし、色々と妥協かつ品質は譲らないものにしたぞ!
いざ勝負!


11月中旬での感想。

どうしよう、やっぱり暑い!(汗)

羽毛布団ってこんなに効果高いものだっけ…?調べてみたところ、どうやらこれはレベルを下げつつも「オススメ産地」「ゴールドラベル」「GFマーク」の威力らしいです。
安価な中国製の羽毛布団を経験した人が今回のような「ゴールドラベル」のものに乗り換えたレビューがいくつかあったのですが、効果が全然違っていたようです。「前のやつより、すごく温かい!」と感激していました。

…だからといって、中国製とか偽装の可能性がありそうなレベルまで落とすのもなぁ。
あ、そうだ!パジャマを冬用ではなく、薄着にしてみたらどうだろう!
再チャレンジ。

あかん、もっと暑くなった!(汗)

…そうか、保温性ということは自分の体温で温まるってことだから、薄着にすればするほど体温がダイレクトに羽毛布団に反映するんだ…。当たり前のことだけど、薄着にすることでハッキリと再認識できました。

でも、ジャック父に譲ったやつよりは、レベルが落ちているのは実感しているので、厚めのパジャマを着て、手と首周りは布団から出すようにすることで、そこそこバランスが取れるようになりました。
時々汗はかくけれど、暑くて目覚めるほどではなくなりました。
でも、やっぱりチョット失敗なのかなぁ…と思いつつ、12月下旬に入り、最低気温が5度を下回るようになった頃。

おぉ~温かいわ~気持ちいいわ~!(感激)

ちょうどよくなってきたのです。これは真冬向きですね、かなり寒くなる時期に入ってその恩恵にあずかれるのです。
ただいま、寒気襲来のため最低気温が0~2度あたりになっていますが、布団に入るときは「ん~大丈夫かな?」と思いつつ、徐々に温かくなってきてグッスリ熟睡できる感じです。
ハイレベルな羽毛布団を押しつ、いや譲り受けたジャック父も、日によって首周りに汗はかくが、今の寒波襲来にはちょうど良い感じらしいです。羊毛布団に戻りたいか?と聞くと「いや、羽毛布団の方がいい」とのことなので、羊毛よりは良いらしいです。

というわけで、これは極寒・豪雪地帯向きなのだと思います。東京だと「エクセル」か「ニュー」のゴールドラベルあたり、12~2月がちょうど良さそうです。
ジャック父が使っているハイレベルのものは最低気温がマイナスになる地域で活躍できそうです。

と言うわけで、羽毛布団というのは選び方と使いよう、というわけですね。
今回のことで色々と学んだので、上手く活用していけそうです。

ところで、今回の羽毛布団購入にあたって、一番恩恵にあずかれているのはマサムネらしいです。
ほれ、ご覧あれ。


エクセルゴールドの羽毛布団を購入し、広げたらすぐに乗ってきてぬくぬく埋もれるマサムネ。


マイクロファイバーのカバーをかけて、その上でぬくぬくと寝るマサムネ。日が当たるジャック父のハイレベル布団の上でぽっかぽかと寝るマサムネ。
実に幸せそうではないか…。
この子ったら、羽毛布団を使うようになってから、ほぼ一日中その上で寝てますよ。猫の居る家庭にはオススメか?

最後に注意。
羽毛布団は圧縮袋をかけてはいけません。ダウンは元に戻りますが、いくらか入っているフェザーが折れてしまうからだそうです。専用ケースに入れるか、押入れの一番上に置くようにしましょう。
クリーニングは2~3年に1回、羽毛の専門クリーニングに頼むこと。ダウンは洗うことで絡まったり縮んだりして元に戻らず、膨らみが徐々に減ってきて劣化してしまうからです。
5~6年でリフォームすること。購入したメーカに問い合わせましょう、そのためにゴールドラベルは必要です。(メーカ名と商品番号が入っているので)
10年で買い換えること。(ダニ騒動で古い布団は良くないと実感してます)

今回、購入したのはこちらです。


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