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時計草・トケイソウはとても不思議な造形の花
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南アメリカ原産で種類がとても豊富らしい
近年、全く目にしなくなったトケイソウだが、つい2~3年前には見かけた花だった。
つる性で、繁殖力旺盛なため、一度庭などに根付くと手入れなしでも毎年開花し、しかもどんどん広がっていくため、逆に敬遠されたようだ。
確かに花としては楽しいのだが、つるなどの手入れが煩わしいと、飽きられるのだろう。
改築前の古いお宅の塀や、街角の電信柱などに繁殖していたのが、まだ記憶にある。
絵に描くとき、じっくりと花の構造を観察して、和名の「トケイソウ・時計草」とは言い得て妙と感心したものだった。
三つに分裂した雌しべが、時計の短針・長針・秒針に見立てられ、花弁とガクが互い違いに重なって円になっているため、時計の形が更に強調されているようだ。
自然の形の素晴らしさは、見れば見るほど感心するしかない。
絵には花1輪と葉っぱが1枚、まるでデザインされた模様のように描かれている。
白と紫の濃淡の福冠は、線状でしかも色分けされていて繊細で優しげだし、てのひらをいっぱいに広げたような葉は、力強く濃い緑を強調しているよう。
花よりも、葉のほうが繁殖力の力強さを感じさせる。
少しだけ覗いている葉裏は、薄緑なのだが、濃い緑一色で塗られた葉は、今までの葉脈まで綿密に描かれた他の花々とは、まったく趣が違っている。
一色だけの濃緑を混ぜ合わせて作りあげ、一気に塗ってしまえばいいのだから、面倒は無いのだが、それが熱帯植物の特徴だとしても、なんだか情緒がなくて物足りないと思うのはユフィの性格か?
その分、葉裏の少ない部分の色にも気を使ったのだろうと思う。
葉っぱの陰から伸びた細くて小さな蔓が、まるで時計のゼンマイのように感じられるのも、面白い。
この蔓で次々と絡まっては伸び続けるらしいから、小さくても力強い生命力を持っているのだ。
和名は時計をあらわしているが、英名の「パッションフラワー」は、『キリストの受難の花』という意味だそうだ。
パッションは情熱を表す言葉のようだが、この花の場合は『受難』の意味になるらしい。
花の子房柱は十字架に、3つに分裂した雌しべは釘に、華やかな線状の福冠は茨の冠に、5枚の花弁と5枚のガクは10人の使徒に、巻きひげはムチに、葉は槍に例えられるらしい。
見方が違えば、自然の造形も変化するということか。
種類は非常に多く、白に紫やブルー、全体的に紫のもの、鮮やかな赤や濃いピンクまで、原種から園芸種まで非常に数が多い。
果物の「パッションフルーツ」も、この種類の1種らしい。
花言葉は、「信心」「宗教」「信仰」「聖なる愛」とキリストに繋がる意味が多く、「宗教的情熱」というドンピシャリのものまであった。
パラグアイの国花だそうだ。
南国の果物として知られているパッションフルーツは、「クダモノトケイソウ」の実だそうで、実が成るのなら植栽も面白いかも知れない、とは食いしん坊のユフィの一言。 |
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