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6月は入梅 どくだみの花盛り

どくだみ1輪
壁には1輪 ひそやかに咲いて

6月の我が家のリビングは、緑がかった絵が3枚並ぶ。
青梅と、少し時期が早めのガクアジサイと、とっても地味などくだみの花と…。
昨年の6月は、青梅とアマリリスだった。

近所を歩くと梅の実が落ちていたり、我が家のアマリリスが今年は丈低く二鉢に2輪ずつ咲いているから、季節はきちんと巡って来ている。
ただし、今年の5月は異常気象で、馬鹿暑かったから草花にも多少は影響はしていたろう。

画材に『どくだみ』を選んだのは、どういう経緯があったのか、昔のことなのでもう覚えてはいない。
ただ、1輪だけのすっきりとした立ち姿は、潔さも感じられて涼やかな風情
お気に入りの絵ではある。

我が家の壁には、すっきりと1輪なのだが、今年のお向かいの庭は「どくだみの花畑」になってしまっている。
どくだみが咲くのは今年初めてのことで、濃く鮮やかな緑の中に、小さな白い花が無数に咲く様は、どくだみだと知らなければ素敵な眺めだ。
たいていは、道端の隅や空き地で見かけることが多いのだから…。
一面の花畑

1輪だけの写真が難しかったので、大写しの花は絵とは違った鮮やかな姿に…。
緑の葉は日に照り映えて鮮やかだし、花もなんとなく華やいで見える。
真っ白な花

絵の葉は、暗緑色で葉脈が描きやすかったのだが、7月に近い頃だったのだろうか。
茶色く枯れた花柄が描き込んであるし、写真の葉っぱとの違いがすごい。

それでも、花の白さは際立っていて、絵では少し緑を入れた白で塗り、花びらの縁とりは薄緑色にしてあるから、画用紙の白とは区別をつけたかったのだろう。

葉や茎の所々に、植物特有の赤色をさしてあるのも「見たままの写実」なのだが、白い花ばかりは写実では表現できなかったに違いない。
それでも、中心部分の花序は、細い筆の先を使用して、小さな点々の花を細かく表現しようと頑張ってはいる。

この花に見える白い部分は、総苞と言うもので、実際の花は真ん中に立っている花序。
淡黄色の小花が密生して咲くらしいが、あまりじっくりと見たことは無い。
たぶん描いたこの時ぐらいだったろう。

お向かいのお庭のように、日当たりの良い場所で咲き誇るのは珍しく、大体は半日陰や湿った場所が好みらしい。
しかも独特の臭気もあることから、嫌われものにもなっているようだ。

別名「ドクダメ・毒溜め」「ジゴクソバ・地獄蕎麦」などとも呼ばれている。
世界的にも、芳しい名前ではないものが多い。
「魚の野菜の葉」「トカゲの尻尾」「カメレオンの植物」「心臓の葉」「司祭の草」等々。

日本では昔から「どくだみ茶」として葉を乾燥させて製造することもあった。
ベトナムでは、魚に合せる野菜として好まれているようで、『魚の野菜の葉』と言われる由縁のようで、中国でも野菜として食しているようだ。
日本の葉程に臭気がきつくないらしいのだが、あまり食してみたくは無い味わいだ。

薬用としては、生薬として使用したらしく湿疹やかぶれに擦り込んだり、乾燥させたものは、利尿作用や動脈硬化予防として用いられたらしい。
ネットでなんと、どくだみの花を摘んで焼酎漬けにした「かゆみ止め薬」の作り方も発見。
お向かいのどくだみの花なら最適そう。作ってみようかな?

更にネットで、八重咲きのどくだみを見つけたが、十字の白い花が何段にも重なった形で面白手けれど、情緒はまったく無い。
静かに白く咲く風情が良いので、群がった花畑や八重咲きは、ちょっと違う気もする。
どくだみは、静かにそっと人目を避けて咲くのがふさわしい。
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