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12月 慌しい師走の中でホッとする赤い実
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真っ赤な赤い実が美しいサンキライ
漢字では、『山帰来』と書くこの実は、昔は「毒消しの実」として利用されていたらしい。
山野に多く自生していたため、栽培は行われず、必要のあるときは山に入り、実を食べて戻ってきたため、名前の由来となったようだ。
『山帰来』の名の由来はよく分ったが、赤い実と名前のイメージが「毒消しの実」でずいぶん違った気もする。
本来は「サルトリイバラ」というユリ科の蔓性植物で、花は白く小さく目立たないが、秋に真っ赤な実が成って美しい。
自然乾燥させ、ドライフラワーとして楽しまれているとのこと。
ユフィがこの実に出会ったのは、ペットとの散歩中。
あるお宅の塀の上に伸びた蔓性の葉陰に、赤い実を見つけたのが始まり。
ちょうど次の絵の題材を探していたとき、その赤い実に惹かれ一枝折らせてもらった。
あいにくと言うか、悪いことは出来ないというか、住人に見つかってしまいも「しどろもどろ」に弁解。
「たくさん実が成って楽しみにしていたのに、皆さんが取っていくから少なくなっちゃって」と怒られた。
『ごめんなさい』この絵を飾る度に、思い出すあのときの苦い思い出。
ネットなどのリサーチでは、たくさん実のついた青い葉の写真もみることが出来るのだが、私の絵は苦い思い出の同じで、実は少なく葉も枯れ葉に近い。
西日本では、この若葉を「柏餅」の葉の代りに使用するらしい。
この絵の葉は、ところどころ茶色に成りかかっているので、11月も終わりごろのものか。
実も4個しかなく、晩秋の趣が深い。
後に、この絵を「日本画風」に色紙に描いたのが、もう一点のもの。
写真を撮る際に、上下がよく分らず、水彩画と並べて見てから撮ったのだが、印が右上にあるから迷ったのだろう。
普通は左右の下、バランスの良い場所に押すものなのに、よく見ると小さく手書きで描いてあり、上下の字の関係で判断した。
色調にも水彩と日本画では違いがはっきり出ていて、水彩はより実物に近い色合いになっている。
赤い実も水彩では、晩秋の寂しさも含んで濃い赤に少し黒っぽい色をかけているようだ。
色紙では、実は鮮明な赤に仕上がっている。
同じ絵なのに、しっかりと違いがでるところが面白い。
日本画に向きそうな水彩画は、先生の指示で何枚か描いているので、順次載せていくつもり。
ドライフラワーにした「サンキライ」は、葉の落ちた蔓と実をそのままに、クリスマスリースとしても利用されるし、実際に作った経験もある。
写真のクリスマスリースの赤い実も、『サンキライの実』だ。
作り物ではない輝きが、緑の生き生きとしたリースの存在感を増しているようだ。
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