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チンギスハーンのショルダーバッグ

世界で唯一 ハンドメイド ハンドペイント

 このバッグは三年前、モンゴル旅行に行く時、モンゴルの友人、マーラさんが皮工芸をしている友人がいる、と聞いていて“見本を持っていくので、手作りで滞在中に鞄を作ってもらえるよう頼んでおいてください”とお願いしておいた時のものです。
 写真の左が、見本。
モンゴルのバッグ
 これは、その二年ほど前、上海に旅行したとき、街の露天で買ったもの。そのときの値段で日本円300円ほどだったと思います。布製でくたくたですが、中にいっぱい詰めると、毛沢東さんが、ピン、と張って、見栄えがするので結構気に入って使っていました。
 何を見本にするかというと、毛沢東さんのシルエット風の顔がとても気に入っていたからです。
 で、モンゴルに行った折りお願いしたのは“チンギスハーンの顔をこんな風に描いてください。できるだけポケットを沢山。A4版が入る大きさ”の以上。値段は日本円で2万円位だとのことでした。
 鞄好きなジャックとしては、モーレツ期待していました。 

 で、帰る前日、マーラさんが持ってきてくれたのですが、なにか麩に落ちない表情。そして、開けてびっくり、このバッグが現れた次第。
 なんでも、職人さんによると“この頃の若い人には、こうしたコミック風の絵が好まれているので、このようにしました”ということだったようなのです。マーラさん私の年齢までは伝えていなかったようなのです。

 後日談ですが、せっかくのバッグなので、とにかく使うことにしました。かなり勇気が必要でしたが、なに、一度持ち始めると結構“これ、どう”みたいな見せたがりかあって、気分よかったですよ。電車に座っているとちらちら見る人がいるのを、こちらがちらちら見たりしてね。
 都合、2年半ほど使っていましたが、3回いずれも電車の中で、いずれも女性から、どうしたのか、聞かれました。
 それにしてもこの絵、チンギスハーンが踏んづけているのはトラなのですが、堺屋太一氏の4部作の小説によると、その頃戦争の訓練のために行っていた大掛かりな狩では、雪豹が獲物として捕られたとあります。 
 まあ、トラを踏んでいるほうが強そうに見えたのでしょうね。
 ちなみに、後ろに控えるのは、右に蒼き狼と黒の戦旗、左に白き鹿。


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