ジャックが一言「気障な店」だって
そう言えば、イタリア料理店でもフランス料理のレストランでも、「気障発言」は今までになかった。
入店した一番の印象が、そう言わせたのだろうか。
多分ヨーロッパ辺りのワインバーを模したカウンターでの、男性の一人飲みスタイルが気になった？
内部は欧風と言うよりは、素朴な茶系の木のテーブルと座り心地の悪そうな椅子のセットが１０組くらい。
 
入り口の左手奥が厨房で、広く囲むようにカウンターがある。
右手壁には、赤ワインの瓶が天井近くまで並んでいる。
席は入り口外にも一つあり、昼間買い物帰りに予約に来たとき、男性が一人白ワインを傾けていて、足元には犬が居た。
ともかくゆっくりと夕飯を楽しむ雰囲気ではなく、友人達と語り合い、ワインを楽しんで飲む場のようだ。
長くは座っていられそうもない木の椅子が、じっくり食事と酒を愉しむ我が家には向いていない。
「長く居るとお尻が痛くなりそう」と言う、率直なユフィの言葉に「ひざ掛けを置きますから」と店員さん。
そして、予約の６時半、出かけた店では既に満員状態。
ちゃんと硬い木の椅子には、ひざ掛けが畳まれて置いてあった。
メニューで飲み物を選び、ユフィはビールが欲しかったのだが聞きなれない外国銘柄が２種類だけだったので断念。
ジャックは「ニンブス」の赤ワイン、ユフィもサーヤと一緒の「サングリア」にするが、どちらも軽い味ではないのがこの店の特徴か。
つまみは定番の「チーズの盛り合わせ」ではなく、「モッツァレラ ＤＤＰ トレッチャ」をチョイスしたが、オリーブ油が付いてきた。
三つ編みにされているチーズが珍しく、サーヤが興味深々。
チーズを丸く調える際に編んだのだろうが、ちょっとユニークで話題の種にはなりそう。
味は変哲の無い「モッツァレラチーズ」で、ちょっとシコシコ感が強いかも…。
「フィッシュ ＆ チップス」は、ユフィが昨年末にランチで味わって愉しんだ味で、二人をこの店に連れてきた原因の味わい。
大ぶりのふんわりフィッシュは、二人の大好きな鱈だから、絶対文句の無い味のはず。
ポテトチップスは、紫芋と普通の芋の両方で、これも二人には文句の無い味わい。
「ハモンセラーノ・サラミ盛り合わせ」は、生ハムとサラミであまり変わり映えはしないが、味わいはまずまず。
合わせて「バケット」をとり、食べ進む。
次の「牛たるたる」が平仮名で、味も見た目もちょっと違う。
もったり感のある牛肉の部位が、メニューにはあったが失念。
この「牛タルタルステーキ」には、サーヤの初海外旅行の思い出話がある。
短大卒業祝いのハワイ旅行の１日目のホテルでの夕食、前菜で「タルタルステーキ」、そしてメインで「サーロインステーキ」を注文し、呆気にとられている皆の前でぺろりと平らげたのだ。
ご存知の方もあるだろうが、ハワイの料理は全てが量も味も大型で、日本風の綺麗で美しくでは無く、ドドーンと来る。
食後のデザートなどは、１／３も食べられないくらいに大きくてしかも甘い。
見事な食欲の結果は、もちろん大型サイズになってしまったのだが、これは「甲状腺機能低下症」のせいだったらしい。
今でもあの時の食欲の凄さが、話題になるほどだった。
ジャックが赤ワインの「シゴニャック」を追加。
「ニンブス」ほどは香りも味も強くなく、飲みやすいみたい。
サーヤは「ジンジャーエール」を追加し、「甘めと辛め」を問われて「エッ、ジンジャーエールにも甘辛があるんだ」と少し驚いていた。
そろそろお腹もアルコールも満たされてきたところで、本日のお薦め料理の黒板に気づき、「ラザニア」を注文。
イタリアンレストランにもなかなか無いこの面倒くさい料理が、ワインバーで味わえるのはラッキー。
なんとも小振りなフライパンに切り分けでの登場で、ちょっと拍子抜け。
味わいは手が込んでいるだけに、美味しかったけれど…。
最後のデザートは「オレンジリキュール・ケーキ」と「ホットコーヒー」にしたが、自家製かどうかは疑問。
 
ユフィが「ランチ」で味わった８００円は、「フィッシュ＆チップス」に「サラダ」と「ケーキセット」が付いていたから、物凄くお得感があったが、夜はやはりそれなりの価格。
でも、新しいお店は『ランチで味わってから』は間違いは無い。
今日、買い物帰りに「ランチ」の確認をしたら、ケーキセットは別料金で２５０円だった。
新規開店の大出血サービスだったのかも…。
カルディのグループ会社（コーヒー豆）が運営するワインバーがオープンとの情報で、結構にぎわっているみたい。
カルディは輸入に強いので、ワインも安いらしい。
ジャックはグラスワインでも、高いものを注文したようだ。 |
