ユフィの記事
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鰻が食べたい 下北沢の「野田岩」を予約
老舗の支店だそうで、こじんまりした和の店
場所は下北沢の駅からすぐ。
グルメシティ(スーパー・ダイエー)のビルの前の角。
夜の開店の午後5時前には、行列ができるので、買い物途中で気にはなっていた店だ。
今年は「鰻」が高くて、食卓には上がらなかった。
例年なら「土用の丑の日」には、鰻の蒲焼を奮発して「うな丼」や「鰻入りの散らし寿司」にするのに、昨年からの鰻の稚魚の高騰で鰻のコーナーは素通りだった。
だって中国産はイヤだし、台湾産もこのところ高価になってきていて、国産などは夢のまた夢と言う感じだったから…。
なにしろ近所の鰻蒲焼の店が、「高騰のため店仕舞い」したくらいだから、適当な価格での蒲焼はもう食べられないだろう。
「別にどうしても食べなければならない訳でもなし、いいよ」とジャックは言うけれど、毎年恒例の鰻はやはり食べたい。
去年はサーヤが「渋谷の松川で食べたい」というので、食べに行った。
上品な味わいで結構堪能したのだが、今年は以前から気になっていた「野田岩」に行こうと決めた。
どうせ食べるなら、
高価でも思い切って「天然もの」
が良いだろうし、
「絶滅危惧種」
になっては、多分これが最後かも知れないし…。
行列が出来るほどだから、「予約は取れないか」と勝手に思っていたら、簡単に予約ができて拍子抜け。
ネットの口コミでは星3つ半・4つが多いので、味がちょっと心配だが、お金はしっかり鰻用に用意をした。
猛暑続きでいささかグッタリしていた8月13日の夜7時、待ち合わせでごった返す下北沢駅を避けて、グルメシティで待ち合わせ。
白い暖簾が風で翻る店は、1階が厨房と受付になっていて、狭い階段で2階の客席へ。
店構えと同様の黒を基調にした客席は、4人掛けが4席と2人掛けが3席の7席のテーブルで、全体にこじんまりしている。
女性2人のスタッフも、白と黒を基調とした服装で、きびきびとしていてきもちが良い。
先にネットで調べておいたので、ジャックには「重ね重」、サーヤは「コース料理」を頼み、ユフィは後でおなか具合と相談して「うな丼」を頼むつもりでスタートした。
箸置きは鰻。箸袋には「天然鰻の針に注意」の言葉が記されていてサーヤは興味深々。
コースターには、歌舞伎役者の尾上菊五郎六世の言葉「親父が四代、倅が五代、己が六代目」が記されているのだが、サーヤは写真を写しただけでスルー…。意味が分らなかったか?
瓶ビールと早めに常温の酒2本をジャックが注文し、サーヤは「梅酒のソーダ割り」を注文。
氷と瓶入りの梅酒・ソーダが出てきて、サーヤがびっくりしたり喜んだり…。
「梅酒」はグラス入りが今までのサーヤの常識だったから、老舗はやはり違うのか。
ちなみにワインも赤白あって、他の席のアベックが飲んでいたけれど、サーヤが「ワインと鰻は合うの?」と言う。
コースのお通しがまず出てきた。青菜の和え物とモズクの酢の物、鰻の小さな煮こごり。
ユフィは、いつもの食習慣でサラダを選んだ。
「ベビーリーフに焼き鰻、ミニトマトのサラダ」に、ピンクペッパーが散らしてあって、老舗なのに現代的な味。
続いてコースの「ふかひれ入り茶碗蒸し」。
量は少なめだが、しっかりした味わいでとても美味しい。
更にコースのうな重と肝吸い、香の物と口直しの大根おろしが届く。
主人の「重ね重」は、志ら焼きとうな重の二段重ねで、ネットで迷ったら「これ」と書かれていたもの。
ユフィの魂胆では、「ジャックかサーヤのうな重を少しもらって」と考えていたのだが、我々庶民が口にする「うな重」とは趣が異なっていて、良く言えばものすごく上品、悪く言うと量がすごく少ない。
●サーヤのうな重
●ジャックの重ね重
一応お重いっぱいに鰻の蒲焼が乗っていて、豪華なのだが、ご飯の量が厚さ1センチくらいしかない。
途中でジャックの嫌いな「お子様客」が席に着いて、「大盛り」を注文していたことに納得してしまった。
お味も上品で、あっさりしているらしい。
別に蒲焼のタレと志ら焼きの塩がついてくるのだが、ジャックは「しっかり最初から味がついた蒲焼がいい」と言う。
鰻巻き卵焼きを注文したら、大きな熱々のお重に真ん中に一切れ、出てきたから驚いた。
そう言えば、1切れからとお品書きに書いてあったっけ。
ありがたく、美味しく3人で分けていただきました!
ついでに頼んだ「うな丼」も来たので、ゆっくりといただく。
さすがにご飯は1センチではなかったから、しっかりとお腹はいっぱいになった。
この鰻が天然ものなのだろうが、なんだか身が薄いような脂の乗りが少ないように感じたのはひがめか?
それとも余り肥えていないからか?
●調味料
ちゃんと肝吸い、香の物、大根おろしもいただいたので、大満足。
コースにはデザートに「パンナコッタ」が付いてきたので、チョコレートアイスを注文する。
以上でお食事は終了。
7時予約で入ってから2時間弱。
7時半を回った頃から空き始めて、8時過ぎにはかなり客数が少なくなった。
前半の店内の写真は、空いて来た頃に撮ったもので、7時過ぎには満席だった…。
ジャックが「8時過ぎなら予約でなくても入れるな」と言っていたけれど、年1回なら別に予約でも…。
我が家の行きつけ「接骨院の食道楽先生」が、野田岩以上の「鰻屋」がバス通りにあったのだが、「店仕舞いして残念」と言っていた。注文してから捌いて焼く為に40分待ちだったらしい。
老齢での店仕舞いだったらしいが、何年か遅かった、ということ。
まあ、それでも念願の「鰻」はしっかりいただいたから、満足はしたけれど、渋谷の松川より更に上品な味わいだったように思う。
「鰻を食べた。精力ついた。明日ら元気で頑張るぞー。」
と言う感じではないのが、ちょっぴり不満といえば不満?
ただ、料理の品数も多く、重ね重やまぶし御膳、各コースなどに趣向が凝らされていて、面白いのだけれど…。
この下北沢・野田岩は「土用の丑の日は休み」、食道楽先生が「本店に応援に行くため」と教えてくれた。
すごく納得のいく話。
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