18年暮れ、サーヤが風呂場の椅子、洗面器、手桶を新しくしてくれる、とネットで注文してくれました。元日(世田谷時代から正月三日は朝風呂に入ることにしているので)新しい風呂に新しい用具での朝風呂。
ところが、椅子がいやに高くて(40 センチ)顔洗おうとしたのですが、手も顔も洗面に届かないのです。しゃがんでやろうとしましたが、今度は後ろにひっくり返りそうになります。さりとて、床にぺたんこ座りしましたが、これも案外やりにくい。
まあ、私とユフィには立ったり座ったりは使いやすいのですが、いかんせん使いにくい。サーヤも同じように感じたらしく、椅子だけ買い直すことに。そしてサーヤが言いました。“その椅子、捨てるのもったいないから、お父さんがベランダでお茶飲むときの椅子にしたら”だって。
昔の殿様だったら「それは、よいところに、気が付かれた」と、扇子で膝をぴしゃり、と叩いたでありましょう。ジャックは殿様の代わりに、ペタンとおでこをたたいて、すぐに思い到ったのです。
実はサーヤは見ていたのですかね。このマンションに来てから、お天気の続く正月明けから、仕事で使っていた踏み台にマットを乗せ、ここに座って小さな花壇をテーブル代わりに焼酎のお湯割りなど楽しみながら、ポケットに入れた塩豆ポリポリやっていたのです。さすがのサーヤもグラスの中身は知らなかったのですね。
ジャックの直感、椅子が出来たのならテーブルを作ればいい。踏み台を利用しよう、踏み台の上にタオル敷いて、グラスを置けるケースを見つけてくればいい。で、翌日ホームセンターへ。まるで私を待っていてくれたように「薄型バスケット小」とラベルのあるスチール製の食器置き。ぴったり、でも1.880円の投資となりましたが。早速、開店準備、グラスなら4個位並びます。バスケットが動かないように、麻紐で四方を踏み台の脚に括り付けて固定。試飲、悪くないね開店準備オーケー。


●この日のお飲み物は、本格芋焼酎 黒霧島に、サーバーに入れてある「朝霧高原」の水ホットにしたものでお湯割り。瓶詰のサケのほぐしたもの、海苔の佃煮、ガーナチョコレート。
さて、ここで何をするか。雑誌を見る、小説読む、なんてみみっちい事はしない。ただ、絶景を眺めるのです。鴎と飛行機と船を見ているのです。“ボーとして生きてんじゃねーや”と言われるかもしれませんが、この「ボーとした」小一時間が大事なのです。世の中ストレスが多いと言いますが、こうした時間こそ大事なのです。鼻歌も出よう、というものなのです。
鴎です。
世田谷時代、当然のことながら、鴎を見るなんてことはあるはずもありません。ここでは毎日のように水面を飛んだり、時としてベランダの近くを横切ったりします。鳥は空を飛ぶ、という常識をここで初めて覆されました。
 
●飛びもせず、一羽の鴎、何思う。近くに、こんな橋もあります。
♪ 松原遠く 消ゆるところ
白帆の影は浮かぶ
干網浜浜に 高くくして
鴎は低く 波に飛ぶ
見よ昼の海 見よ昼の海
海 作詞・作曲者 不詳
渡辺真知子の 「かもめが翔んだ日」 っていうのもあるけれど、これは鼻歌にならない。
この歌、学生時代に替え歌作ってコンパで歌ったやつがいました。
♪ まつばら 父ちゃん きいゆる母ちゃん
父ちゃんと 母ちゃんが 喧嘩して
父ちゃん得意の 空手チョップ
母ちゃん得意の ハンマー投げ
見よ この喧嘩 見よこの喧嘩
力道山が活躍したころのプロレス技。他愛のない替え歌ですが、酔っ払って大声で歌うと、なぜかすっきりします。歌ってみてください。
飛行機です
冬の間は北風のせいか、東雲の高層マンションの影から飛び立ってくるのが見えます。5分おきくらいには、遠く近く機影が、時に光を受けて一瞬光り、時にわずかに浮かぶ雲に入っていきます。
 
●白く見えるの飛行機です、黒く見えるのも飛行機です。ジャック、照射してません。
♪ 憧れのハワイから 懐かしの便り
ハワイからハワイから
雲の中から飛んできた 雲の中から飛んできた
青い海 恋の唄
月の匂いのするような
憧れの憧れの ハワイ航空便
ハワイ航空便 佐伯孝夫 作詞・佐々木俊一 作曲 唄 宇都美 清 (昭和25年) 古いなあ
ジャックの浅薄な知識では、ハワイ行の航空便は、日本を夜遅くに起つものだと思っているので、この中にハワイへの手紙乗せた飛行機があるとは思えませんが、まあ、細かいこと言わないで。
それより、ジャックが座っている小半時の間に、2~3機のヘリコプターが、ほとんど頭上を轟音で通り過ぎます。多分、昼休みするために有明のヘリポートに帰るんだと思うけど、航路になってるみたい。このくらいの低さで来れば、韓国のいうように脅威に感じたろうに、なんて、時節がら思ってしまいます。

●すでに遠く、飯に帰るか、ヘリ一機。
屋形船です
昼のお客さんを迎えに行くのでしょう、屋形船が隅田川の方へ向かう運河を流れていきます。
 
●船溜まり、ただ今、準備中。
♪ 野崎参りは 屋形船でまいろ
どこを向いても 菜の花ざかり
粋な日傘にゃ 蝶々もとまる
呼んで見ようか 土手の人
野崎参り 今中楓渓 作詞・大村 能章 作曲 唄 東海林太郎 古いなあ
波の音です
我が家の目の前の運河は、東京湾にも近く、川幅も50~60メートルと比較的狭いので満潮の時は、うねりが出て、岸壁をピタピタと、海でもないのに波の音がするのです。カモが何羽か浮いていて、時々“ケーン”というような声で鳴きます。

●波を背に、浮かぶか遊ぶか、カモ仲間。
♪ ドンと波 ドンと来て ドンと帰る
チヤップ波 チャップ来て チヤップ帰る
ドン(ド)チヤップ ドン(ド)チヤップ キューピーちゃん
ピーちゃんお国は 海の向こう
来るとき お船に 乗って来た
キューピー・ピーちゃん 野口雨情 作詞・中山晋平 作曲 唄 平井 英子(昭和5年) 古いなあ。ジャックがなぜこんな歌知ってたかというと、実家にレコードがあって小さいころから、よく聞いていたんだ。尚かっこの中のドは、歌の中では発声されているのです。
●この歌、どれも歌詞のネット検索で、当時のままの唄が聞けます。是非、ご視聴。 |